ドキュメントスキャナ ScanSnap S1500のローラーを交換する
(2024.01.20)
今回はちょっとしたアイテムの修理ネタを紹介します。
長年愛用しているドキュメントスキャナのローラーが劣化
というのも、私は長年、ドキュメントスキャナの代表格であるScanSnapシリーズのS1500というモデルを愛用してきました。どうやら購入履歴を眺めると2009年6月に購入しているので、実に14年半も使っているようです。
当初は、自宅で紙書類のPDF化を目的に使っていたのですが、最近ではもっぱら職場において、仕事上の紙媒体をPDF化しているのに使っています。そこそこなお値段はしたのですが、当時はAdobe CCとかも契約をしていなかったので、Acrobatが使えたりすることを考えれば妥当な値段でした。
しかし、ここのところこのドキュメントスキャナが不調をきたしてきました。
初めは少し紙自体が汚れたりする程度で、アレ?っていう感じだったのですが、よくよく観察してみると紙送りをするローラーが劣化してきている状況。ローラーを触ったらものすごく柔らかくブヨブヨとした感じになっていて、その縁からちぎれ始めていて、そのローラーの破片が紙に付着し始めました。
そのため、「何かしら対策をしなければ…」と思いながらも、ダマしダマし使っていたのですが、昨年の秋に、ついに写真のように紙を巻き込んでしまい、そのままご臨終モードに。こうなってしまったら、どうにかして修理をする必要が出てきます。
分解して直すのはちょっと無茶…
で、この時代なのでネットでいろいろと検索してみると、同様の事で困っている方が結構多いようで、中には分解をしてローラーを交換をしている兵もおられたようなのですが、どうにも見ている限りちょっと素人にはなかなかハードルが高そう。
ただ、アレコレ調べていると、案外簡単に修理ができそうな方法を紹介しているページを発見。正直、半信半疑なところはあったのですが、まあここまで来れば買い換えした方が早いかもしれないレベルなので、
今回はこちらのサイトの情報を参考にやってみました。
1.念のため、センサー部分をマスキング
まずは念のため、センサー部分をマーキングします。
正直、これはしてもしなくてもいいのかもしれませんが、結構あとで出てくるローラーゴムを取り除く作業が大変なので、力強くしてると、勢いでセンサーが…ってのも怖いので、しておいた方が精神的にも少しは安心出来ると思います。
2.排出ローラーを取り除く
続いて、一番の元凶である排出ローラーのゴムを取り除いていきます。
写真のように、とりあえずカッターで切り込みを入れて取ろうとするのですが、これがそう簡単に取り除けません。ピンセットを使ったり、いろいろと道具を変えて試していましたが、雰囲気的には小さめのニッパーで軸とを切り離しながら引っ張って取り除いていく感じ。もう、さながら手術で悪いモノを取り除いているかのような感じです。カッターだけだと結構難しいし、勢い余ってセンサーに…ってのも怖いので、ニッパーがいいと思います。
ある程度コツを覚えてくれば、徐々にキレイに取れるようになってくるのですが、ここで厄介なのが、奥側はどうやって取るんだ?って話なんですよね。初めは引っ張れば取れるもんなのかな?と思ったら、やっぱり軸にくっついているし、途中でちぎれるしで奥側だけが残ってしまいました。この残った奥側の取り方に結構悩んでいたのですが、実は、先程紹介した参考のサイトをよく読むと…
”電源を入れ、ADFカバーを開けた状態でScanボタンを押しローラーの回転状況などを確認する”
ってあります。記事的には、ローラー取り付け時の確認として書かれていたのですが、実は取り除くときも、電源入れてScanボタンを押すとローラーが回転して、少し違った位置にズレてくれるので、奥側が取りやすくなります。
で、何とか両方ともキレイに取れました。1つ目の方でコツを覚えれば、2つ目はだいぶん早く取れた気がします。
取れた残骸はこんな感じ。特に片方は1度紙を巻き込んでしまっていたので、なかなか大変でした。劣化具合にもよるのかもしれませんが、キレイに取れるというよりも、ちょっとずつちぎるようにして取った感じです。
3.新しいシリコンチューブを購入
キレイになったところで、シリコンチューブを交換します。
元のサイトで紹介されていたのが、内径6mm×外径12mmの太さのシリコンチューブということだったので、全く同じサイズのものをAmazonで購入しました。
感じからすると、サイズさえあっていれば、そこまで細かい違いは心配しなくてもいいような気がします。
中はこんな感じで、紙製のロールみたいなものに巻かれたような状態になっていました。
4.シリコンチューブにカット
このチューブをはめていくわけですが、参考にしたサイトには…
”フィードローラー用:2.4cm、排出ローラー用:2.6cm”
と紹介されています。
今回私が交換するのは排出ローラーなので2.6cmにカットした上で、さらに縦にカッターで切り込みを入れます。
5.シリコンチューブを付ける
あとは、シリコンチューブを取り付けるだけなのですが、これも割とコツが要ります。とはいえ、外す方が相当大変だったことを考えるとまだそうでもなかったです。
取り付けるとこんな感じ。思ったよりも半透明というよりも白いチューブだったので、ちょっと気持ち悪い感じもしますが…
両方交換するとこんな感じ。ただ、今回私の場合はフィードローラーの方はまだ問題さなそうだったので、排出ローラー側だけの交換にとどめました。
シリコンチューブは縦の切り込み部分が少し開いたままなるので、こんなんで大丈夫なのかな?と思いましたが、交換から数ヶ月使っていますが全然問題は無さそうです。
ちなみに、私の場合は、交換以前にだいぶん反対側の対になるローラー部分に、以前のローラーのベトベトした破片が残っていたので、交換後しばらくは排出時に粘着している音がしていましたが、何枚から流していくにしたがって、それも取れて、スムーズに紙送り出来るようになりました。
ゴムを外すのがちょっと難儀はしますが、1,200円程度で復活させることが出来るので、困っている方はチャレンジしてみていただければと思います。