α6000用バッテリーグリップはα6300で使えるのか
(2016.05.08)
昨年、α6000を購入し、この春にα6300も手にした私。α6000で持っていた不満点は、ほぼほぼα6300で改善されたのですが、唯一解決できなかったのが、そのコンパクトボディからくるグリップ感の悪さです。特に、ポートレート撮影系には縦位置グリップが必須。正直、この点だけで、α7Ⅱにステップアップしようかとも考えたぐらい。
2017年現在では、新しい第2世代の縦位置グリップが同じくサードパーティー製で発売されています。
そちらについては、『新α6300縦位置グリップとオススメグッズ』で紹介していますので、そちらをご覧下さい。
α6000用のバッテリー兼縦位置グリップはいくつか存在する
そもそも、α6000にはメーカー純正では縦位置グリップが存在しません。なら、仕方が無いですよね…って話なのですが、実はサードパーティー製でいくつか発売されています。
いや、実は存在自体は結構前から知っていました。ただ、なんかパッとしないし、「どうせサードパーティー製だし…」と思って、あまり気に止めていなかったんですよね。それに、α6000の時って、水準器が搭載されていなかったので、あまり縦位置撮影に気が乗らなかったというのもあるし。
それが、α6300になって解決されて、船上山さくらまつりでも十分使えた。そう考えたときに、改めて「α6300に縦位置グリップがあれば…」と思うようになったのです。
そんなある日、ふと思ったのが、
「そもそも、α6000用の縦位置グリップがα6300に装着できないのか?」
ということ。とりあえず、手元のα6000とα6300のバッテリーと三脚座の位置を見る限り、ほとんど同じだから使えるのかもしれない。ただ、ネットにはまだ使えたという記事がなく、「まぁ、ダマされたと思って買ってみよう」と思って、GETしてみました。
実はあんまり期待してなかった…( ̄。 ̄;)
とはいうものの、正直に話せば、それほど期待していませんでした。
どうせ、サードパーティーだし、たぶん中国製だろうし、精度も良くないだろうし、まあ、それとなく縦位置グリップでシャッター切れたらいいのかな?ぐらいで思ってました。
Amazonで注文しましたが、Amazonの箱を開けたらこの状態で入っていました。いやいや、「やっぱり、期待しなくて良かったかなぁ」と思ってしまう状態。
それが、外装のビニール袋を開けると、中からは結構しっかりとした箱が。「あら?、意外とちゃんとしてるんだな」。
ん!?、思ったよりも全然いいじゃん。
確かにプラスチッキーで頼りない軽さは多少あるものの、言い方を変えればそれだけ軽量ということでもある。ラバーも、もちろんカメラのグリップほどではないが、変なベトつきなんかも無いし、結構完成度は高い印象。
反対側はこんな感じ。このバッテリーグリップにはシャッターボタンしかありません。
バッテリー自体は、SONY純正の縦位置グリップのように、中にバッテリーが2つ装着できるカセットが入っていて、これをグリップの中に入れる仕様になっています。詳細の写真がないですが、α6000/6300で仕様するバッテリーは3本のツメがありますが、これが結構シビアで、ちょっとカセットにはめるのが固めなので、初めて装着するときはちょっと慎重にした方がいいと思います。
では、まずα6000に装着してみましょう
さて、肝心な取り付けですが、このグリップはちょっと普通とは違います。
α77Ⅱだとバッテリー収納部分の扉を開けた状態で縦位置グリップが装着できますし、α7系だと扉を外して装着する必要がありますが、今回のグリップには、ちょうどバッテリーと同じサイズのものが付属しています。ただ、何やら突起部分が…。
このままだと突起があって、扉が閉まらないと思うのですが…
実は、この突起部分が、バッテリー収納部分の扉にあるケーブル排出用の小窓から出るようになっているんです。これは見事なカラクリですね。
あとは、グリップを三脚座を使って取り付けるだけ。ちょうど小窓のゴム部分はちゃんとグリップの方に空間があって、干渉しないように設計されています。
実際に装着してみるとこんな感じ。
なかなかいい感じじゃないですか!
α7Ⅱ系のグリップの雰囲気にも似ていますよね。
70-200mm F4 Gを装着してみたらこんな感じ。これだった、ポートレート撮影できそうだな。
今回の縦位置グリップの弱点はここ。グリップからカメラ本体のUSB端子にケーブルを接続しないと、シャッターボタンが作動しません。そもそもα6000は縦位置グリップを装着することが想定されていないので、バッテリー接続部分に、バッテリー意外の電子的な接点が設けられていない。だから、わざわざUSB接続しないといけないんです。
他の縦位置グリップだと赤外線を使ったもので、ケーブル接続なしのものなどもあるようですが、シャッター半押しが作動しないなどの話もあるので、そちらは止めました。今回購入したグリップは、問題なくシャッター半押し作動します。もちろん、連射設定にすれば、連射もできます。これなら、単にポートレートの縦位置グリップとしてだけではなく、サーキットでの流し撮りも十分いけるかもな。
ちなみに、海外のYouTubeで、このバッテリーグリップをテストしたときに、
Incompatible battery.(互換性のないバッテリーです)
Use correct model.(正しいモデルを使用して下さい)
という警告が出るということが報告されているようですが、私の環境下では発生しませんでした。ちなみに、私のバッテリーはすべて純正品です。
ではでは、α6300に装着してみましょうか!
では、肝心なα6300に取り付けてみましょう。
おっ、バッチリじゃないですか!(*^▽^*)
全然違和感ないですね。やっぱり、そのあたりは、三脚座、バッテリーの位置を同じにしてあるんですね。なんと良心的なんでしょうか…。
あれれ…ここにきて問題発生!!(゜Д゜)
ではでは、ケーブルを繋いで撮影してみようか…と思ったら問題発生!
ケーブルが刺さらないではないか!
ま、マジかよ…。
この写真、上がα6300、下がα6000。違いが分かりますかね。マルチ端子って台形の形をしていますが、上のα6300のマルチ端子は液晶画面側が長辺、下のα6000のマルチ端子は前面側が長辺。つまり、マルチ端子のケーブルの差す向きが違うんです。
で、今回のグリップに付属していたのは、おそらく2.5mmのステレオプラグからマルチ端子のケーブル。これがα6000の向きに合わせてあるので、α6300だと逆向きにになるので、単純には装着出来ない訳です。しかも、ストレート型のケーブルならネジればどうにかなりそうですが、コイツは両者がL字型になっているので、どうにもなりません。いやぁ、これはヤラれました。
ただ、一様、バッテリーグリップを外した上で、α6300に通常のバッテリーを装着し、レリーズのケーブルだけをどうにか繋げてシャッターボタンを押したら、問題なくシャッターは切れました(もちろん、半押しAFも)。つまり、このケーブルだけが問題なんです。
【続報】ついにα6300用のグリップが登場!!
7月の頭、ひょんなことにAmazonでウロウロとしていたところ、α6000用のグリップを購入した同じNEEWERさんからα6300用が出ているではありませんか!。本当はケーブルだけでいいような気もしましたが、もう1つ買っておけば、α6000とα6300、同時に縦位置グリップが使えるなぁということで買ってしまいました。
で、このグリップが到着したのが7/2(土)。実は、この週末はGT ASIAで岡山国際サーキットを訪れていて、到着した次の日に、速くもサーキット投入をしたわけです。といっても、もちろん、マシン撮影用ではなく、ピットウォーク用であり、グリッドウォーク用でです。
実際、ものを見てみると、明らかにケーブルだけがα6300用になって灰色になっただけで、いわゆる縦位置グリップの本体部分は、α6000用と同じ気がします。接続の機構や電池部分の作り込み、接続方法、何もかもがα6000用の時と同じです。
2017年現在では、新しい第2世代の縦位置グリップが同じくサードパーティー製で発売されています。
そちらについては、『新α6300縦位置グリップとオススメグッズ』で紹介していますので、そちらをご覧下さい。
前から見るとこんな感じ。
いやぁ、やっぱり縦位置グリップはいいですよ。確かに、通常のグリップなんかと比べると、ケーブルで無理矢理繋げた感じがあるので、見た目もどうなの?って感じに見えるかもしれませんが、グリップ感は増しますし、縦位置撮影は超絶便利、バッテリー持ちも良くなるとあって、これはもう最高です。
α6300そのもののポテンシャルの高さも影響していますが、高感度さえ問題にならなければ、もうこの組み合わせでいいじゃん!!って思えてきます。いやぁ、最高ですわ。
総評
いやぁ、やっぱり縦位置グリップはいいですよ。確かに、通常のグリップなんかと比べると、ケーブルで無理矢理繋げた感じがあるので、見た目もどうなの?って感じに見えるかもしれませんが、グリップ感は明らかに増します。そして、私のように、縦構図でポートレート撮影をすると、その効果は絶大です。そして、バッテリー持ちも良くなりますしね。
欠点はあるのか?
配線が邪魔
これはもう仕方がないのですが、配線が外側に出た状態なので、明らかに配線が邪魔です。とりあえず今のところは大丈夫ですが、気を付けないと、万が一、ぶつけたりしてしまうと、配線が端子ごと曲がってしまって…なんてことが出てきかねません。なので、そのあたりは、やはり自己責任で…という感じになります。
たまにバッテリーエラーが出る
先にも書きましたが、たまに「互換性のないバッテリーなので、正しいものを使用して下さい」という警告が出ることがあります。これまで5~6回ぐらい表示されたことがありますが、今のところ、どういう条件でこの表示が出たのかの理由が判明していません。普通に撮影していて、撮ろうと思ったら警告が表示されていて、あらま…というパターンです。
幸い、電源をOFFにして、しばらくしてから電源を入れると元に戻ります。ただ、この間、20~30秒ぐらいですが、何もできません。気を付けないとシャッターチャンスそのものを逃す恐れもありますので、そこはご注意ください。
三脚穴を使ったストラップはちょっと不安
私は、ブラックラピッドというカメラの三脚穴を使った速射ストラップを使っているのですが、これをバッテリーグリップに装着をして使用するのは、結構怖いです。そもそも、バッテリーグリップ自体がブラスチック製なので、無理な力が加わると壊れてしまいそうです。
とはいいつつも、これまで1日中ストラップにぶら下げたままで、仕事のイベント撮影をしていたことがありますので、大丈夫なのでしょうが、ちょっと怖いのは怖いです。
縦位置グリップにはシャッターボタンしかない
やはり、サードパーティー製のグリップなので、シャッターボタンしかボタンがありません。なので、例えば、縦構図で瞳AFを使いたい!と思っても、それを割り当てるボタンすらありません。その点が、せっかくの縦位置グリップになるのに、もったいない所でもあります。まあ、そもそも無理やり取り付けたグリップなので、仕方がないわけですが、その点がα7系やα77Ⅱなんかのグリップが羨ましいんですよね。もちろん、値段も全然違いますけど…。
2017年現在では、新しい第2世代の縦位置グリップが同じくサードパーティー製で発売されています。
そちらについては、『新α6300縦位置グリップとオススメグッズ』で紹介していますので、そちらをご覧下さい。