PCレスでSDカードをコピーする方法とカード性能

PCレスでSDカードをコピーする方法はないのか?

 これ、ここ最近ず~っと考えていることなのですが、ちょっと自分の頭の整理も含めて、あえて記事に書きまとめることにしてみました。

そもそも、どうしてPCレスでSDカードコピーをしたいのか?

 私の場合、基本的に写真撮影をメインとしている場合、RAW撮影がほとんどなので、撮影枚数に対してどうしても容量が多くなります。

 なので、何か起こるのかというと、帰宅して、PC内にデータを取り込むのに結構な時間がかかるということ。

 私の場合、UHS-Iの90MB/sクラスのSDカードを使っていることがほとんどなので、それで試算をすると、

 【64GBの場合】64GB÷90MB/s=11.8分
  【128GBの場合】128GB÷90MB/s=23.7分

 これが1枚ならいいのですが、複数枚あるとすると、これを取り込むだけでも相当な時間がかかります。例えば、去年のしゃんしゃん祭りがMAXだと思いますが、私が2台体制で186GB。それにヘルプのカメラマンのデータも60GBあるわけで。

 となると、撮影地から帰宅するまでの車移動の時間で、なんとかSSDもしくはHDDにデータを吸い出せないか?と思ってしまう訳です。近隣での撮影はそれほど移動時間があるわけでは無いですが、サーキット撮影とかだと、移動時間だけでも相当あるので、なかなか時間的にももったいないじゃないですか。

素直に考えるとLaCie DJI Copilotにたどり着く

 こういう手のものと考えると、真っ先にたどり着くのはHDDメーカーのLaCieとDJIがコラボで作ったDJI Copilotという商品。YouTuberの方があれこれ紹介して下さってます。

 たぶん、私が一番初めに知ったのは、drikinさんの動画だったと思います。ただ、当時の私にはそこまで強い必要性とかを感じてはいなかったんですよね。

 その後、今年の正月に、冒険用品の水口さんのところにもよく登場されるカメラマンの岡本さんが紹介されているこの動画で、とても詳しく紹介され、「ほほう、これなら十分に使えるんじゃないかな?」と思っているわけです。

 で、とりあえずこの2つの動画を見る限り、DJI Copilotを購入すれば、私がやりたいことは十分出来るだろうなというのが理解できます。

 一番は、岡本さんの動画を見る限り、SDからHDDへのコピーで120MB/sクラスの速度が出ているという点。これって、SONYのタフシリーズのUHS-IIのSDカードを使っているので、おそらくカード性能よりもHDDの書き込み速度が制限要因になっているという点。なので、おそらく私の場合は、UHS-Iクラスのカードを使っているので、おそらく90MB/sでPCへの取り込みと同等速度は確保されるだろうということが推測出来るという点です。このあとも、あれこれ候補が出てくるのですが、とにかく問題はこの書き込み速度なんですよね…。他社のは実用に耐えないぐらい遅いんです。

それでもLaCie DJI Copilotに手を出しにくい理由

 でも、それなら素直に「DJI Copilot買えばいいじゃん!」って思うでしょうが、気になる点もいくつかあるわけで…。

 それはなにか?というと、ズバリ、HDDっていうところとお値段です。私としては、別にSDカードからのコピー速度は、カード性能に依存しているので、HDDだろうがSSDだろうが変わらないのですが、自宅でPC内にさらにコピーをかけたりすることを考えれば、HDDかSSDで5倍ぐらいの速度差が出るんですよね。これはホントで大きい。別にNVMeまではいいんだけど、SATA3程度の500~600MB/sぐらいの速度は欲しい。

 それでも、過渡期だから…とHDDに妥協してもいいんですが、そう考えると、2TBで5万円という値段がちょっとお高いんですよね。せめて、3万円ぐらいなら飛びつくんだけど…。

ついに、SSD版のRugged BOSS SSDが発表に!

やはりKickstarterがあった

 ただ、やはり同じ事を考えるのは私だけでは無かったようで、じゃあSSDで出来るようにしましょうというKickstarterがあったようです。

 それがこちらの「GNARBOX 2.0 SSD」というやつです。

 もう、動画を見る限り、「はいはい、私が欲しかったのはまさしくコレですよ!」と思わず言いたくなるトンピシャ具合な装置です。まあ、さすがに英語表記というのが心配なところはありますが、まあそんな難しい英語は使っていないでしょうから大丈夫でしょうけど…。

 で、コイツの値段は1TBで$899。1TB SSDは嬉しいけど、値段が値段です。しかも、まだこの2.0の新型は直サイトじゃないと買えないみたい

 初期型はAmazonでも買えますが、128GBと256GBの2パターンしかなく、256GBで7万円弱します。単発イベントだと256GBあれば足りるような気もするのですが、どうしても私なんかだとレース日に2日間撮影となると、256GBでは心許ない…出来れば512GBは欲しいところですから。

 そう思うと、コイツもちょっと候補から落ちてしまいます。

天下のWDからも似たような怪しいやつもあるにはある

 実はKickstarterに頼らなくても、HDDやSSDメーカー大手であるWDからも似たようなヤツは出ていたりします。

 商品名は、My Passport Wireless SSD。これ、今のところ、国内のWDのHPには記載されていないところを見ると、おそらく国内販売はされていないということなのでしょうか。なので、こちらのサイトを見てもらったらとりあえず、その内容が見えます。

 こちらを見る限り、250GB/500GB/1TB/2TBの4タイプがあって、それぞれ$229.99/$299.99/$499.99/$799.99。一様、Amazonで並行輸入出来なくはないようですが、4.2万円/5.4万円/8.7万円/-となかなかなお値段です。

 国内販売されていないので、レビュー記事とかがないので分からないのですが、サイトを見る限り、SDカードの読み取り速度は最大65MB/sとのこと。確かにPCなんかで行うよりは遅いものの、まあまあ耐えられるかなぁというレベルです。で、もちろん、SSDなので、PC接続時の転送速度は390MB/s。まあ、ちょっとしたSSDよりは遅いけど、HDDと比べたら段違いに早いです。

 そう思うと、ちょっと早く国内販売してくれないかな?と思っちゃいますね。あっ、ていうかこれって技適通ってないのかもな?。それで、国内販売してないのかも…そうなると、並行輸入したところで国内使用はアウトだな…。

検索するとまず出てくるポケドラ

 他の選択肢を探していったときに、割と簡単に引っかかるのはIO DATAの「ポケドラ」という商品。所謂、Wi-Fi接続リーダー・ライターというやつです。

 なので、本来の趣旨は、SDカードを差込んで、それをWi-Fi接続してスマホに取り込みましょうというのがそもそもなのですが、最新モデルはUSB端子に接続をしたUSBメモリーやHDD、SSDに直接SDカードからコピーが出来ますよ、という機能を搭載しているところ。

 私も、一瞬「これで良いじゃん。メッチャ安いし」と思っていたのですが、コイツの落とし穴はとにかく速度が遅いところこちらの公式サイトに記載してあるのを見ると、16GB/32GB/64GBでそれぞれ40分/1時間30分/2時間45分とのこと。素直に計算すると6MB/sぐらいになりそう。

 こうなると、JPEGで数GB程度の使用ならいいでしょうが、RAWだとかなり厳しそう。Amazonのレビューを見ても、速度の遅さと認識の悪さがレビューされているので、ちょっと残念。

 コンセプトはいいんだけど、非常にツメが甘いんだよな、IOさんは…。

 実は、それ以外のメーカーさんでも似たような機材はありますが、どれも速度的にビミョーなものが多そうです。

スマホ経由でコピーという荒技

 あとは、作戦を少し変更して、とにかく既存の機器を利用するという技。つまり、スマホやタブレットを軸として、そこにSDカードリーダーとSSDを接続してどうにかならないかと。

 て、思ったらやっぱりやっていた人がいましたね。

 実は私もとりあえず手持ちの機材でやってみましたが、確かに出来なくは無いです。ただ、パパッとやってみた換装で言えば、やはり問題になりそうなのは転送速度と電源確保。Xperia CompactにUSB3のハブをType.C変換コネクタを使って、カードリーダーとSSDを接続し、30GB相当のデータをSDカードからSSDにコピーしてみたところ、32分32秒。単純計算だと15MB/sといった感じ。少しの容量であれば良いですが、大容量になると結構厳しそう。

 あと、少々時間がかかった場合に、次に心配なのは電源の確保。逆に言うと、電源共有対応のハブを使えば、もうちょっとまともな速度が出るという可能性はなきにしもあらず。そうなると、SDカードリーダーにSSDにさらに電源供給となると、いろいろと接続を考えないと行けないということになりそう。

 そうなると、そもそものスマホやタブレットのUSB端子が3.0なのかどうかも重要だし、もちろんハブの性能も重要になります。ちょっと気になるのは、USBハブ自体にSDカードリーダーとUSB 3.1がドッキングしたやつがあるけど、この場合ってスマホからSSDに直にデータは行くのかな?。一度、スマホを経由してSSDにいくとなると転送速度が問題になりそうだけど…。

むしろ、コピー用に小型Windows機を持った方が安い?

 ここまでくると、最終結論的に「もう、ちっちゃいWindows機を持ってコピーした方がいろいろといいんじゃない?」と思ってしまうんですよね。そうすれば、HDDだのSSDだの心配ないわけだし、エラーってこともないだろうし。

 そう考えたときに、条件として必要なのは、

 ・USB 3.0以上 ×2ポート(カードリーダー内蔵ならその速度とUSB 3.0以上×1ポート)
  ・出来ればある程度バッテリー駆動(充電はUSB経由だとありがたい)
  ・出来るだけ小型であること

 というところだろう。そうなると、おのずと候補に上がりやすいのは、Windowsタブレット機になりそう。

 ただ、そこまで来ると、もはや「ノートPCでやればいいんじゃないの?」ってなるんですよね。そこです!問題はそこ!。

OneMix1Sはヤバいかも

 と、あれこれ調べていたところ、何だか辿りついたのが、この「OneMix」という小型PCモデル。この度、3Sという最新型が出るのですが、それの廉価版ということで、「OneMix 1S」というモデルが出るのですが、コレが何と5万円で、PCにもなるし、タブレットにもなる。タッチパネルも対応。PD充電出来るし、もう、これでいいんじゃないか?と。

 Celeronだからどうなんだろう…ってのもあるけど、基本コピーぐらいだし、軽い動画編集だったら出来ちゃったってのもあるようなので、もしかしたらもしかするかも。

変な話、UHS-IIカードを買った方がいいのか?

 話がグルグル回った後に思ったのは、外部でコピーをすることを考えるよりも、帰宅後にコピーする時間を短くすることを考えた方がいいのでは?と思ったところ。

 現状、私の持っているカードだと、すべてUHS-Iで90MB/sクラスのものしかないのですが、これをUHS-IIクラスに変えて、270MB/sぐらい出れば、単純に読み込み時間が1/3になる。つまり、

 になる。私の撮り方的には、これでいいんじゃないのか?。カードリーダーもUHS-II対応のやつも持っているし、読み込み先もSATA3のSSDだから、それで十分いけるはず。

 えっ、今更そんな結論ですか…(*_*)

 とはいえ、UHS-IIのSDカードってまだまだ高いのも事実。いまさら、64GBなんて買ってられないから128GBってなると、Extreme PROで2万円ちょっと、SONYのタフシリーズとかだと2.3万円とかしますからね…。ただ、私の場合、今がUHS-Iのカードを使っていて、撮影時の書き込み速度に不満はほとんど無いんですよね。たぶん、カメラ側のバッファ容量が大きいのもあるからだと思いますが。

 そう考えたときに、SONYから、書き込みはそこそこだけど読み込みが早いという「SF-Mシリーズ」ってのがあるんですよね。これだと、書き込みは100MB/sと普通のUHS-I並だけど、読み込みが260MB/sなのでUHS-IIの2.5倍ぐらいの速さなんですよね。なのに、値段はUHS-Iの倍だけど、UHS-IIの1/2。

久しぶりに手持ちのカード性能を理解する

 ということで、結局なところカード性能をもうちょっと十分に理解した方がいいじゃないかと思い、今更ながら改めて手持ちのカードを再確認してみることにしました。

 といっても、実は過去にも同様の記事を書いたことがあります

 ただ、当時は2014年の夏なので、もう5年前の話。まだ、サーキットデビュー間もない頃だし、当時と今では全然違ってますからね。カードが見るからにして、いやいや、古いっすわ。

 当時の私がやった検証は、UHS-Iの600×だと2GBで23秒、実質88MB/sで早いね!ってやつ。Class10のカードとか、20MB/sだからね。こんなん、今の時代だと完全にお話になりませんわ。

最近の私のSDカード体制

 ここ最近の私のカード体制はこんな感じ。

 メインは、SanDiskのExtreme Proの128GBと64GBを使っていて、サーキット行きなどで2日間とか3日間とかで容量が多くなる場合は、サブとしてTranscendの128GBや64GBのカードも使っています。ただ、このあたりのカードを使うようになってから、冷静にカード性能を比較してなかったんですよね。

 ただ、このカードだけを比較するとあんまり変わらないだろうと思ったので、先の記事で気になっていた、SONYのカードを購入してみました。

 SONYのSF-M128という、Readが270MB/s、Writeが100MB/sをうたっているUHS-IIのカードです。本来、UHS-IIだとRead・Writeともに300MB/s近く出るのですが、例えば128GBだと2万円前後するので、今回のSF-M128の2倍するんですよね。確かにサーキットでも連写をする私なのですが、SONY機はバッファーが多いということもあり、書き込み速度がもたつくことはあまりないんですよね。そう考えれば、Readが早ければWriteは普通のUHS-I並でも問題無いだろうと踏んだわけです。

まずはCrystalDiskMarkで検証

 とりあえず、真っ先にやってみたのは、これ系のド定番であるCrystalDiskMarkで性能をチェックしてみました。ちなみに、読み込みに利用したカードリーダーは、SONYのMRW-S1というUHS-II対応のリーダーです。

ExtreamPro 90MB/s 128GB

ExtreamPro 90MB/s 64GB

Transcend 600x 90MB/s 128GB

Transcend 600x 90MB/s 64GB

Transcend 300x 45MB/s 64GB

Transcend 600x 32GB

 こう見ると、よく分かりますが、これまで持っていたカードは、どのカードもReadは97~98MB/sで、読み込み速度はそれほど大きな差はありません

 ただ、微妙に違うのはWriteで、やはりExtremeProが一つ飛び抜けている感じで、Transcendはちょっとワンランク落ちるし、さらに古いTranscendだともう一段遅くなる。

注目のSF-Mシリーズの性能は!?

 そして、期待のSF-Mシリーズのカード。

【1回目】

【2回目】

 SF-Mの128GBは、Readが277MB/sも出ていて、これまでのカードの2.8倍近い速度差が出ています。これなら、単純に読み込み速度は、半分以下になりそうな予感。Writeは公称値よりもちょっと低い感じでしたが、計測する度に微妙に数字が変わっていて、それでも70~85MB/s程度という感じで、まあ手持ちのUHS-Iカード並な気がします。

 グラフにまとめるとこんな感じ。読み込みはSONYだけがダントツで、あとは横並び

 なので、普通に撮るぐらいなら気にしなくてもいいのでしょうが、連写を多用するときには、1軍・2軍・3軍みたいな感じでランク分けが出来そうで、やはりSONYかExtremeProを持ち出したくなりますね。

実際に読み込みをしてみた

 ただ、これはあくまで理論的なところなので、実際にRAWデータの読み込み時間を計測してみました。

 そのために、わざわざ32GBカードにα9で目一杯連写をして、1,287枚のRAWデータを保存して、実質29.8GBのデータをそれぞれのカードに一度書き込みをして、PCのSSDにコピーをする時間を実測しました。

 もちろん、読み込み先はSATA接続のSSDなので、制限要因はあくまでカードの読み込み性能になるようにしました。

 上段のグラフが実際のデータ読み込みにかかった時間で、それを元にMB/sを計算したものです。

 やはり、理論値ほどは実際には出ないようですが、それでもSONYのSF-Mカードで200MB/s越えです。32GB相当撮影(実質30GB)でこの時間なので、128GBフルでも10分弱という速度。これまで20分近くかかっていて、とりあえずコピーをスタートさせてから食事をするとか、風呂に行くとか何か別のことをしたりしていたので、この早さはとても魅力です。

 あとのExtremeProもTranscendもどちらもDiskMarkが差が無かったとおり、どれもだいたい90MB/s弱というレベル。なので、2.35倍ぐらいかかる計算になります。

 で、実はこの記事を書いている時点で、SONYから新しいSDカードが発表されて、SF-M TOUGHというTOUGHシリーズのSF-M版が発売されるとのこと。まだ国内発表されていないですし、値段が分かりませんが、おそらく普通のTOUGHシリーズよりは安いはずで、128GBで1.5万ぐらいになるのかな?。

 今後、この辺りも狙い目としては面白い感じがします。

カードリーダーでどれだけ変わるのか?

 もう1つ気になったのはカードリーダーの性能。

 実は、私の場合、このSONYのやつとIO DATAのやつの2種類を使っているのですが、SONYの方はUHS-II対応、IOの方はUHS-I対応だったんです。これで、どれだけ性能に差があるのかを見てみたかったのです。

【SONY/MRW-S1】

【IO DATA/MR3-C004】

 今回はSONYのSF-Mではなく、ExtremeProで試してみましたが、こう見ると、やはり微妙に性能が落ちるようです。

 実際に先程と同じ32GBカード相当分の読み込みテストをしてみると、約35秒の時間差。これが128GBカードだとすれば4倍なので、2分近い時間差になる計算になります。速度的にもSONYが99MB/s ⇒ 90MB/sに対して、IOの方は91MB/s ⇒ 82MB/s。やはり、DiskMarkの数字から実際の読み込みにすると、90%ぐらいの速度になるようです。