PCレスでSDカードをHDDにコピーする方法とカード性能
(2019.07.10)
(最終更新:2022.01.30)
結果的にNEXTO DIの『NPS-10』というものを購入して、対応することとしました。詳しくは、『NEXTO DI NPS-10 / PCレスでSDカードをバックアップコピー』で詳しく紹介しておりますので、そちらをご確認下さい。
NEXTO DI NPS-10 / PCレスでSDカードをバックアップコピー
実は今年の夏ぐらいからずっと気になっていて、一度記事にもしたのですが、「PCレスでSDカードをコピーしたい」という考えがありました。というのも、私の場合、RAW撮影なので容量が多くなり、帰宅してからPCにデータを取り込むのに結構な時間がかかってしまいます。
▼ INDEX ▼
PCレスでSDカードをHDD/SSDにコピーする方法はないのか?
これ、ここ最近ず~っと考えていることなのですが、ちょっと自分の頭の整理も含めて、あえて記事に書きまとめることにしてみました。
そもそも、どうしてSDカードをHDD/SSDにコピーをしたいのか?
私の場合、基本的に写真撮影をメインとしている場合、RAW撮影がほとんどなので、撮影枚数に対してどうしても容量が多くなります。
なので、帰宅して、PC内にRAWデータを取り込むのに結構な時間がかかってしまいます。
私の場合、UHS-Iの90MB/sクラスのSDカードを使っていることがほとんどなので、それで試算をすると、
【64GBの場合】64GB÷90MB/s=11.8分
【128GBの場合】128GB÷90MB/s=23.7分
これが1枚ならいいのですが、複数枚あるとすると、これを取り込むだけでも相当な時間がかかります。例えば、去年のしゃんしゃん祭りがMAXだと思いますが、私が2台体制で186GB。それにヘルプのカメラマンのデータも60GBあるわけで。
となると、撮影地から帰宅するまでの車移動の時間で、なんとかSSDもしくはHDDにデータを吸い出せないか?と思ってしまう訳です。近隣での撮影はそれほど移動時間があるわけでは無いですが、サーキット撮影とかだと、移動時間だけでも相当あるので、なかなか時間的にももったいないじゃないですか。
プラン①:LaCie DJI Copilot
こういう手のものと考えると、真っ先にたどり着くのはHDDメーカーのLaCieとDJIがコラボで作ったDJI Copilotという商品。YouTuberの方があれこれ紹介して下さってます。
たぶん、私が一番初めに知ったのは、drikinさんの動画だったと思います。ただ、当時の私にはそこまで強い必要性とかを感じてはいなかったんですよね。
その後、今年の正月に、冒険用品の水口さんのところにもよく登場されるカメラマンの岡本さんが紹介されているこの動画で、とても詳しく紹介され、「ほほう、これなら十分に使えるんじゃないかな?」と思っているわけです。
で、とりあえずこの2つの動画を見る限り、DJI Copilotを購入すれば、私がやりたいことは十分出来るだろうなというのが理解できます。
一番は、岡本さんの動画を見る限り、SDからHDDへのコピーで120MB/sクラスの速度が出ているという点。これって、SONYのタフシリーズのUHS-IIのSDカードを使っているので、おそらくカード性能よりもHDDの書き込み速度が制限要因になっているという点。なので、おそらく私の場合は、UHS-Iクラスのカードを使っているので、おそらく90MB/sでPCへの取り込みと同等速度は確保されるだろうということが推測出来るという点です。このあとも、あれこれ候補が出てくるのですが、とにかく問題はこの書き込み速度なんですよね…。他社のは実用に耐えないぐらい遅いんです。
それでもLaCie DJI Copilotに手を出しにくい理由
でも、それなら素直に「DJI Copilot買えばいいじゃん!」って思うでしょうが、気になる点もいくつかあるわけで…。
それはなにか?というと、ズバリ、HDDっていうところとお値段です。私としては、別にSDカードからのコピー速度は、カード性能に依存しているので、HDDだろうがSSDだろうが変わらないのですが、自宅でPC内にさらにコピーをかけたりすることを考えれば、HDDかSSDで5倍ぐらいの速度差が出るんですよね。これはホントで大きい。別にNVMeまではいいんだけど、SATA3程度の500~600MB/sぐらいの速度は欲しい。
海外でSSD版が登場してモデル末期になったからなのか、実売3万円ぐらいになってきましたね。HDDでもいいと思うなら手を出してもいいかもしれませんが…
ついに、SSD版のRugged BOSS SSDが発表に!
(追記:2019.10.29)
2019年9月に、LaCieがRugged BOSS SSDを発表しました。事実上、LaCie DJI Copilotの後継機で、HDDがSSDになった模様。容量は1TBに減ってはいますが、最大430MB/sの読み書きに対応とのこと。
アメリカでは$449.99で既に発売されているようですが、日本国内では2021年秋にようやく販売が始まったようです。
う~ん、ちょっとなかなかなお値段ですね…
プラン②:Kickstarter GNARBOX
ただ、やはり同じ事を考えるのは私だけでは無かったようで、じゃあSSDで出来るようにしましょうというKickstarterがあったようです。
それがこちらの「GNARBOX 2.0 SSD」というやつです。
もう、動画を見る限り、「はいはい、私が欲しかったのはまさしくコレですよ!」と思わず言いたくなるトンピシャ具合な装置です。まあ、さすがに英語表記というのが心配なところはありますが、まあそんな難しい英語は使っていないでしょうから大丈夫でしょうけど…。
ようやく、この2.0の新型もAmazonで買えるようになったみたいですが、256GBで8万円弱します。単発イベントだと256GBあれば足りるような気もするのですが、どうしても私なんかだとレース日に2日間撮影となると、256GBでは心許ない…出来れば512GBは欲しいところでが、そうなると値段もドンドン上がっていきます。
そう思うと、コイツもちょっと候補から落ちてしまいます。
プラン③:My Passport Wireless SSD
実はKickstarterに頼らなくても、HDDやSSDメーカー大手であるWDからも似たようなヤツは出ていたりします。
商品名は、My Passport Wireless SSD。これ、今のところ、国内のWDのHPには記載されていないところを見ると、おそらく国内販売はされていないということなのでしょうか。なので、こちらのサイトを見てもらったらとりあえず、その内容が見えます。
こちらを見る限り、250GB/500GB/1TB/2TBの4タイプがあって、それぞれ$229.99/$299.99/$499.99/$799.99。一様、Amazonで並行輸入出来なくはないようですが、4.2万円/5.4万円/8.7万円/-となかなかなお値段です。
国内販売されていないので、レビュー記事とかがないので分からないのですが、サイトを見る限り、SDカードの読み取り速度は最大65MB/sとのこと。確かにPCなんかで行うよりは遅いものの、まあまあ耐えられるかなぁというレベルです。で、もちろん、SSDなので、PC接続時の転送速度は390MB/s。まあ、ちょっとしたSSDよりは遅いけど、HDDと比べたら段違いに早いです。
そう思うと、ちょっと早く国内販売してくれないかな?と思っちゃいますね。あっ、ていうかこれって技適通ってないのかもな?。それで、国内販売してないのかも…そうなると、並行輸入したところで国内使用はアウトだな…。
プラン④:IO-DATA ポケドラ
他の選択肢を探していったときに、割と簡単に引っかかるのはIO DATAの「ポケドラ」という商品。所謂、Wi-Fi接続リーダー・ライターというやつです。
なので、本来の趣旨は、SDカードを差込んで、それをWi-Fi接続してスマホに取り込みましょうというのがそもそもなのですが、最新モデルはUSB端子に接続をしたUSBメモリーやHDD、SSDに直接SDカードからコピーが出来ますよ、という機能を搭載しているところ。
私も、一瞬「これで良いじゃん。メッチャ安いし」と思っていたのですが、コイツの落とし穴はとにかく速度が遅いところ。こちらの公式サイトに記載してあるのを見ると、16GB/32GB/64GBでそれぞれ40分/1時間30分/2時間45分とのこと。素直に計算すると6MB/sぐらいになりそう。
こうなると、JPEGで数GB程度の使用ならいいでしょうが、RAWだとかなり厳しそう。Amazonのレビューを見ても、速度の遅さと認識の悪さがレビューされているので、ちょっと残念。
実は、それ以外のメーカーさんでも似たような機材はありますが、どれも速度的にビミョーなものが多そうです。
プラン⑤:スマホ経由でコピーという荒技
あとは、作戦を少し変更して、とにかく既存の機器を利用するという技。つまり、スマホやタブレットを軸として、そこにSDカードリーダーとSSDを接続してどうにかならないかと。って思ったらやっぱりやっていた人がいましたね(動画貼れないので、リンク先で確認してみて下さい)。
実は私もとりあえず手持ちの機材でやってみましたが、確かに出来なくは無いです。ただ、パパッとやってみた換装で言えば、やはり問題になりそうなのは転送速度と電源確保。Xperia CompactにUSB3のハブをType.C変換コネクタを使って、カードリーダーとSSDを接続し、30GB相当のデータをSDカードからSSDにコピーしてみたところ、32分32秒。単純計算だと15MB/sといった感じ。少しの容量であれば良いですが、大容量になると結構厳しそう。
あと、少々時間がかかった場合に、次に心配なのは電源の確保。逆に言うと、電源共有対応のハブを使えば、もうちょっとまともな速度が出るという可能性はなきにしもあらず。そうなると、SDカードリーダーにSSDにさらに電源供給となると、いろいろと接続を考えないと行けないということになりそう。
そうなると、そもそものスマホやタブレットのUSB端子が3.0なのかどうかも重要だし、もちろんハブの性能も重要になります。ちょっと気になるのは、USBハブ自体にSDカードリーダーとUSB 3.1がドッキングしたやつがあるけど、この場合ってスマホからSSDに直にデータは行くのかな?。一度、スマホを経由してSSDにいくとなると転送速度が問題になりそうだけど…。
プラン⑥:小型Windows機でコピー
ここまでくると、最終結論的に「もう、ちっちゃいWindows機を持ってコピーした方がいろいろといいんじゃない?」と思ってしまうんですよね。そうすれば、HDDだのSSDだの心配ないわけだし、エラーってこともないだろうし。
そう考えたときに、条件として必要なのは、
・USB 3.0以上 ×2ポート(カードリーダー内蔵ならその速度とUSB 3.0以上×1ポート)
・出来ればある程度バッテリー駆動(充電はUSB経由だとありがたい)
・出来るだけ小型であること
というところだろう。そうなると、おのずと候補に上がりやすいのは、Windowsタブレット機になりそう。
ただ、そこまで来ると、もはや「ノートPCでやればいいんじゃないの?」ってなるんですよね。そこです!問題はそこ!。
一時は、結構流行っていたUMPC。中でも、「OneMix」シリーズは結構有名ですよね。
プラン⑦:NEXTO DI NPS-10
アレコレと検討していたところで見つけたのが、NEXTO DIのNPS-10というモデルでした。
たまたまこのレビューページを見つけて、「コレだ!」って思いましたね。そもそも、NEXTO DIって会社自体よく知りませんでしたが、なんでもデータバックアップマシン専門の会社で、昔から専門で高価なバックアップシステムを販売している会社だそうで、それならそんな変なことはないだろうと。
また、HPの記事などを見ても、私にとっては必要十分なところ。LaCieと比べると、スマホとの連携がどうなんだろう?っていうのはありましたが、私はその点はそれほど重要性を感じていないし、AndroidならUSB接続すれば、普通に中身が見れるんじゃない?という感覚もあったので、勢いで購入してみました。もう、完全に人柱ってヤツですよね。まあ、プロも使っているぐらいだから、外れってことも無さそうだし…。
購入は、楽天にもAmazonにも扱いが無かったので、先のブログで紹介されていたSystem5さんで購入しました。
NEXTO DI NPS-10 / PCレスでSDカードをバックアップコピー
実は今年の夏ぐらいからずっと気になっていて、一度記事にもしたのですが、「PCレスでSDカードをコピーしたい」という考えがありました。というのも、私の場合、RAW撮影なので容量が多くなり、帰宅してからPCにデータを取り込むのに結構な時間がかかってしまいます。
詳しくは、『NEXTO DI NPS-10 / PCレスでSDカードをバックアップコピー』で詳しく紹介しておりますので、そちらをご確認下さい。
ハッキリ言って、私にとってはLaCie DJI Copilotよりもコッチの方で良かったです。
やはり、一番はシンプルにコピー速度が十分速いということ。もちろん、カードのRead性能に左右されるという点はありますが、PC接続時と同等の速度が確保されている点は、やはり一番重要なことですよね。そして、SDカードのダブルスロットに対応しているので、2台体勢で挑んだ場合や、複数枚になってしまった場合も一度設定すれば、あとは放っておけばいいので、便利です。ドライブ容量も自分で選べるので、それぞれの用途に応じて選んだらいいと思います。あとは、LaCie DJI Copilotだと、128GB×4枚分ぐらいのバッテリー容量と言われていますが、結構保ってくれる印象です。
まあ、それでも基本的な使用は私にとっては問題無い感じですかね。今ではサーキット撮影の時などでは夜食中や帰宅時の運転中に放っておけばコピーが完了してくれるので、とても便利です。
SDカードの性能を見つめ直す
UHS-IIを買った方がいいのか?
話がグルグル回った後に思ったのは、私の目的を考えた場合、外部でコピーをすることを考えるよりも、シンプルに帰宅後にコピーする時間を短くすることを考えた方がいいのでは?と思ったんですよね。
現状(2019年7月当時)、私の持っているカードだと、すべてUHS-Iで90MB/sクラスのものしかないのですが、これをUHS-IIクラスに変えて、270MB/sぐらい出れば、単純に読み込み時間が1/3になる。つまり、
【64GBの場合】64GB÷270MB/s=約4分
【128GBの場合】128GB÷270MB/s=約7.9分
になる。私の撮り方的には、これでいいんじゃないのか?。カードリーダーもUHS-II対応のやつも持っているし、読み込み先もSATA3のSSDだから、それで十分いけるはず。
えっ、今更そんな結論ですか…(*_*)
とはいえ、UHS-IIのSDカードってまだまだ高いのも事実。いまさら、64GBなんて買ってられないから128GBってなると、Extreme PROで2万円ちょっと、SONYのタフシリーズとかだと2.3万円とかしますからね…。ただ、私の場合、今がUHS-Iのカードを使っていて、撮影時の書き込み速度に不満はほとんど無いんですよね。たぶん、カメラ側のバッファ容量が大きいのもあるからだと思いますが。
そう考えたときに、SONYから、書き込みはそこそこだけど読み込みが早いという「SF-Mシリーズ」ってのがあるんですよね。これだと、書き込みは100MB/sと普通のUHS-I並だけど、読み込みが260MB/sなのでUHS-IIの2.5倍ぐらいの速さなんですよね。なのに、値段はUHS-Iの倍だけど、UHS-IIの1/2。
手持ちのカード性能を理解する
ということで、結局なところカード性能をもうちょっと十分に理解した方がいいじゃないかと思い、今更ながら改めて手持ちのカードを再確認してみることにしました。
2014年夏当時
ただ、当時は2014年の夏なので、もう5年前の話。まだ、サーキットデビュー間もない頃だし、当時と今では全然違ってますからね。カードが見るからにして、いやいや、古いっすわ。
当時の私がやった検証は、UHS-Iの600×だと2GBで23秒、実質88MB/sで早いね!ってやつ。Class10のカードとか、20MB/sだからね。こんなん、今の時代だと完全にお話になりませんわ。
2019年夏のSDカード性能
ここ最近の私のカード体制はこんな感じ。
メインは、SanDiskのExtreme Proの128GBと64GBを使っていて、サーキット行きなどで2日間とか3日間とかで容量が多くなる場合は、サブとしてTranscendの128GBや64GBのカードも使っています。
写真を本格的に撮り始めた2013年頃からはもっぱらTranscend製のものを選んでましたね。完全にコスパです。
それが、2017年頃から多少はカードの性能や信頼性といったところも気にするようにし始めて、SanDisk製のものを選び始めてました。
ただ、このあたりのカードを使うようになってから、冷静にカード性能を比較してなかったんですよね。
ただ、このカードだけを比較するとあんまり変わらないだろうと思ったので、先の記事で気になっていた、SONYのカードを購入してみました。
SONYのSF-M128という、Readが270MB/s、Writeが100MB/sをうたっているUHS-IIのカードです。本来、UHS-IIだとRead・Writeともに300MB/s近く出るのですが、例えば128GBだと2万円前後するので、今回のSF-M128の2倍するんですよね。確かにサーキットでも連写をする私なのですが、SONY機はバッファーが多いということもあり、書き込み速度がもたつくことはあまりないんですよね。そう考えれば、Readが早ければWriteは普通のUHS-I並でも問題無いだろうと踏んだわけです。
まずはCrystalDiskMarkで検証
とりあえず、真っ先にやってみたのは、これ系のド定番であるCrystalDiskMarkで性能をチェックしてみました。ちなみに、読み込みに利用したカードリーダーは、SONYのMRW-S1というUHS-II対応のリーダーです。
ExtreamPro 90MB/s 128GB
ExtreamPro 90MB/s 64GB
Transcend 600x 90MB/s 128GB
Transcend 600x 90MB/s 64GB
Transcend 300x 45MB/s 64GB
Transcend 600x 32GB
こう見ると、よく分かりますが、これまで持っていたカードは、どのカードもReadは97~98MB/sで、読み込み速度はそれほど大きな差はありません。
ただ、微妙に違うのはWriteで、やはりExtremeProが一つ飛び抜けている感じで、Transcendはちょっとワンランク落ちるし、さらに古いTranscendだともう一段遅くなる。
注目のSF-Mシリーズの性能は!?
そして、期待のSF-Mシリーズのカード。
【1回目】
SF-Mの128GBは、Readが277MB/sも出ていて、これまでのカードの2.8倍近い速度差が出ています。これなら、単純に読み込み速度は、半分以下になりそうな予感。Writeは公称値よりもちょっと低い感じでしたが、計測する度に微妙に数字が変わっていて、それでも70~85MB/s程度という感じで、まあ手持ちのUHS-Iカード並な気がします。
グラフにまとめるとこんな感じ。読み込みはSONYだけがダントツで、あとは横並び。
なので、普通に撮るぐらいなら気にしなくてもいいのでしょうが、連写を多用するときには、1軍・2軍・3軍みたいな感じでランク分けが出来そうで、やはりSONYかExtremeProを持ち出したくなりますね。
実際に読み込みをしてみた
ただ、これはあくまで理論的なところなので、実際にRAWデータの読み込み時間を計測してみました。
そのために、わざわざ32GBカードにα9で目一杯連写をして、1,287枚のRAWデータを保存して、実質29.8GBのデータをそれぞれのカードに一度書き込みをして、PCのSSDにコピーをする時間を実測しました。
もちろん、読み込み先はSATA接続のSSDなので、制限要因はあくまでカードの読み込み性能になるようにしました。
上段のグラフが実際のデータ読み込みにかかった時間で、それを元にMB/sを計算したものです。
やはり、理論値ほどは実際には出ないようですが、それでもSONYのSF-Mカードで200MB/s越えです。32GB相当撮影(実質30GB)でこの時間なので、128GBフルでも10分弱という速度。これまで20分近くかかっていて、とりあえずコピーをスタートさせてから食事をするとか、風呂に行くとか何か別のことをしたりしていたので、この早さはとても魅力です。
あとのExtremeProもTranscendもどちらもDiskMarkが差が無かったとおり、どれもだいたい90MB/s弱というレベル。なので、2.35倍ぐらいかかる計算になります。
Sony launches world’s fastest smart Multifunction USB Hub and new SF-M tough card series!https://t.co/d5dGADmEWr pic.twitter.com/Z69cPdbwmq
— SonyAlphaRumors (@SonyAlphaRumors) July 12, 2019
で、実はこの記事を書いている時点で、SONYから新しいSDカードが発表されて、SF-M TOUGHというTOUGHシリーズのSF-M版が発売されるとのこと。まだ国内発表されていないですし、値段が分かりませんが、おそらく普通のTOUGHシリーズよりは安いはずで、128GBで1.5万ぐらいになるのかな?。
今後、この辺りも狙い目としては面白い感じがします。
2020年春のSDカード性能
【2020.02追記】
SONYから相次いで最新SDXCカードが発売された
ことの発端は、SONYさんが昨年末に相次いで、最新のSDカードを発売したことから。
大容量データの高速転送に適した、2つのSDカードが登場!
— Sony (Japan) (@sony_jpn) December 4, 2019
「SF-Mシリーズ タフ仕様」 https://t.co/qxxEnAzZ60
「SF-Eシリーズ」 https://t.co/cSJwBrLXhS pic.twitter.com/VwfMx9lwbX
私自身、単純な書き込み性能だけ考えても、それほどUHS-Iの書き込み90MB/s性能に不満があった訳ではないのですが、むしろ読み込みが早いほうがいいというのがあり、「どうせだったら新しくしてもいいかな?」と思っていたわけです。
元々、左下のSF-M128は持っていましたが、右下のSF-E128と上のSF-M128Tを購入しました。
いずれも要注意なのは、国内正規品と並行輸入品(海外リテール品)が流通していて、中身は全く変わらないのですが、価格が明らかに並行輸入品の方が安いです(なぜか、AmazonにはSF-E128の並行輸入品が無い)。もちろん、アフターや偽物等のリスクは自己責任ではありますが、特にタフシリーズはそうそう偽造出来るものでもないので、信頼度は高いと思います。
実は、両者が同時に発売されたときに、明らかにタフ仕様の方は値段が高かったんです。なので、Eシリーズでいいかなぁと思って買ったのですが、しばらくしてタフMシリーズの並行輸入品が販売されるようになって値段が一気に下がって、下手したらEシリーズの国内正規品よりもタフMシリーズの並行輸入品の方が安くなってしまったので、「それなら…」とタフMシリーズも購入してしまった訳です。
細かい両者のスペックは、メーカーページ等で確認いただきたいですが、注意をしたいのは、Eシリーズは256GB・128GB共に書き込み速度が120MB/sなのに対して、64GBは70MB/sに落ちてしまうということ。
容量 |
タフSF-G |
タフSF-M |
SF-E |
SF-M |
256GB |
未発売 |
R:270MB/s |
R:270MB/s |
未発売 |
128GB |
R:300MB/s |
R:260MB/s |
||
64GB |
R:270MB/s |
|||
32GB |
× |
× |
私も、いつも128GBを使い切る程ではないので、64GBを購入してもいいかなぁと思ってましたが、そうなると、64GBはSF-EよりもSF-Mの方が読み込みは少し落ちますが、書き込みは早くなるという逆転が起きます。なので、その点ちょっと注意が必要です。
さらに話をややこしくしているのは、SF-Mシリーズは、海外版では同じMシリーズの新型が発売されていて、128GBと64GBがいずれも、R:277MB/s・W:150MB/sにアップグレードしているという点。なので、実は国内ではSF-E>SF-Mで掲載してありますが、海外ではSF-M>SF-Eで掲載してあります。
なので、並行輸入品としてSF-Mを買うと新型のMシリーズが届く可能性もあるので、その点、よく確認した方がいいと思います。
ちなみに、金額的なところも整理してみました(価格は2021.05現在)。こうしてみてみると、今更、SF-Mシリーズを購入する理由は無いと思いますが、結構SF-Eシリーズがちょうどいい感じはあります。タフシリーズは、GとMで約2倍の価格差と考えていいと思います。なので、相当な書き込み速度をどうしても欲しいのであればタフSF-Gですが、そうでなければタフSF-Mシリーズでいいような気がします。
実際に書き込みテストをしてみた
では、実際に書き込みテストをした結果をお見せします。
テストは、α7RIIIで圧縮RAWの連写モードHiで連写撮影を行い、バッファが満タンになって連写速度が落ちる”SLOW”の表示されたタイミングでシャッターを離して、その書き込み時間を比較しました。
今回はあえて容量ではなく、1秒間に書き込める枚数という形で計算していますが、思った以上に差があります。これを見てしまうと、普通のUHS-Iは使えなくなってしまいますよね…。本当は、ここにUHS-IIが入ってくると、さらに倍ぐらい速いのでしょうが…。
続いて読み込みテスト
続いて読み込みテスト。これは、本来ならPCでやった方がいいのかもしれませんが、実測的に大きな差では無かったし、動画が撮りやすかったので、NPS-10での読み込みで比較してみました。
こちらは、UHS-IIとなる3枚のカードはだいたい横並びで、UHS-Iが遅いという感じですね。その差、実に2.6倍ですからね…。今回は、32GBでコレですが、もし128GBだとしたら単純計算で4倍なので、約9分vs約22分ですから、PCへの読み込み時間といえどもバカに出来ないですね。
現時点でのラインナップはこんな感じに
2021年現在のラインナップはこんな感じに落ちついています。
気付けば128GBのSF-Mタフが3枚、256GBのSF-Eが2枚をはじめ、なかなかな感じに揃っています。
正直、ここまでのカードを揃える理由はあまり無いかもしれませんが…
カードリーダーでどれだけ変わるのか?
もう1つ気になったのはカードリーダーの性能。
実は、私の場合、このSONYのやつとIO DATAのやつの2種類を使っているのですが、SONYの方はUHS-II対応、IOの方はUHS-I対応だったんです。これで、どれだけ性能に差があるのかを見てみたかったのです。
【SONY/MRW-S1】
【IO DATA/MR3-C004】
今回はSONYのSF-Mではなく、ExtremeProで試してみましたが、こう見ると、やはり微妙に性能が落ちるようです。
実際に先程と同じ32GBカード相当分の読み込みテストをしてみると、約35秒の時間差。これが128GBカードだとすれば4倍なので、2分近い時間差になる計算になります。速度的にもSONYが99MB/s ⇒ 90MB/sに対して、IOの方は91MB/s ⇒ 82MB/s。やはり、DiskMarkの数字から実際の読み込みにすると、90%ぐらいの速度になるようです。