GoPro HERO 11を購入&使用レビュー

(最終更新日:2022.10.30)

 今回は、GoPro HERO11の購入に至った経緯と、簡単な使用感のレビュー、便利なアクセサリー等の紹介します。

そもそもGoPro HERO7を持っていたのだが…

 これまで、あまりこのHPでも触れてきませんでしたが、結構以前からアクションカメラも持っていました

 2015年にSONYのアクションカムHDR-AS100Vを購入、その後、2018年3月にGoPro HERO6を購入し、同年10月にGoPro HERO7を購入(HERO6はこの時売却)し、それ以来ずっとHERO7を使っていました。なので、何気にもう丸4年使っているという感じです。

 元々、私がアクションカメラに手を出したのは、YouTubeなんかに上げている車載動画を撮るため。当初は、HX5VやRX100、α6300などなどで撮影をしていましたが、どうしても車載のブレに耐えられなくて、結果的にアクションカムにたどり着いたという感じでした。

どうして買い換えが必要だったのか?

 そういう意味では、車載動画を撮ることだけを考えれば、GoPro HERO7でも事足りている感じはありました。画質的にも4Kが撮れるし、手ブレ補正は十分効いているし、唯一の懸念だったバッテリー問題は、バッテリーを外して給電しながら撮影をしながら長時間録画が出来ることが分かり、車載動画に関しては切羽詰まった不満点はありませんでした。

 ただ、これが昨年あたりから、YouTube用にサーキットでの動画を撮るようになり、小さな不満点がいくつか出てきたというのが本音です。

 まず、そもそも経年劣化で電源ボタン部分のラバーが破れてしまっており、GoProなのに防水性能が発揮できない仕様になってしまっている。これも車載動画だと気にしなければいいのですが、雨が降る可能性があるサーキットで使うとなると不安事項。しかも、こればっかりは直しようが無いので、どうにも新しいカメラを買うしかない。

 さらに、今年の夏にとある撮影に使っていたところ、何故かHERO7の純正バッテリーが急に死んでしまったこと。充電しても、全くウンともスンとも言わない感じになってしまいました。ほかにサードパーティー製のバッテリーも持っているが、やはり純正と非純正だと保ち時間が違う。通常の撮影だと大丈夫だが、サーキットでのピットウォークとかになると1時間弱になることもあるので、サードパーティー製のバッテリーだといささか不安なのは事実だ。

 そして、性能として一番の不満材料だったのは、HERO7までは運用上カバーが必須になっている点。特に、現場でバッテリー交換が必要な場合は、いちいち付け外しをしなければならず、手間がかかってしまう。マウントへの付け外し自体は、Ulanziのマグネットマウントが登場したことで飛躍的に便利になったが、元々のボディの脱着の面倒加減は結構大きい。

 あとは、水平維持機能が欲しいというのも理由の1つではある。その点、Osmo Pocketも持っているのだが、私にとっては微妙に取り回しが悪い。しかも、ガッツリと「動画を撮るぞ!」という場面ではOsmo Pocketでもいいのだが、私のサーキットでの運用の場合、ラフに使いたいという思いがあるので、その点、サーキットでの撮影のほぼすべてがGoPro1台で済めば…というのが私の思いでもあったりします。

公式ストアからサブスク購入

 ぶっちゃけ、先のような不満点だけであれば、性能的にGoPro HERO9で十分だったりするわけで、数ヶ月前までは「GoPro HERO9」でいいかなぁと思っていました。ただ、9月に新しいGoProの発表が決まっていたし、そこにDJIがAction3もほぼ同時発表をするということで、しばし待っていました。

Action3をスルーした理由

 そこで、HERO11とAction3が同じ日に発表された訳ですが、その時は正直、Action3に心が傾いていました

 一番は、あのワンタッチで取り外し出来るというマウントで、しかも何より値段が安いという点からでした。しかし、直後からアレコレとレビューを見ながら2つの点が引っ掛かりました。

 1つは解像度がGoProよりも落ちる点。とあるYouTuberさんも語っていましたが、Action3は4Kでの超広角が基本なので、そこから画角を狭くする度に解像度が落ちてしまう。それに対して、GoProは5.3Kの広角がデフォなので、解像感はGoProに軍配が上がる。

 あと、もう1つはAction3が良くも悪くも画角が広すぎるという点。先にも述べたとおり、Action3は超広角がデフォで、広角・標準とトリミングされる形になるのだが、明らかにGoProよりもAction3の方が広い。私的には、GoProの広角がちょうどいいぐらいの画角なので、あまりに広すぎるのは嬉しくない。唯一、水平維持をしたときの広角具合が、GoProよりもAction3の方が広いという点ではいいのですが、これも先の話でトリミングになるので画質が落ちる。

 なので、どうしてもこの2点が譲れなくて、使い勝手よりも撮れ高を優先して、Action3はスルーすることしました。

HERO11にした理由

 Action3をスルーしたことで、GoProにすることはほぼ決定していたのですが、当初は先に述べたとおり、HERO9を考えていました。実は、カメラのキタムラの中古で、国内保証が無いものの、バッテリーが2個ついて4.5万円というのが出ていて、「これだ!」と狙ってました。しかし、同じ事を考えていた人がいたようで、先のAction3と悩んでいる内にその狙っていた中古が売れてしまっていました

 そうなると、通常の中古で4.5~5万円が相場になっているところで、最近のGoProは公式サイトでサブスク購入するのが最安値になるが、HERO9だと48,000円。いやいや、こうなると中古で買うのすらバカらしい感じだな…

 しかも、HERO11だと62,000円。その価格差が約1.4万円。果たして、自分の使い方でこの1.4万円の価格差が見出せるのかな?という感じがあるのですが、HERO11に心が傾いたキッカケの1つは水平維持の際の画角。実は、HERO9から10になったときに、標準画角で水平維持をオンにしていたときに9では少しクロップされていたのが、10からはクロップが無くなったらしい。つまり、水平維持をオンで撮影した場合に画角の広さはHERO10や11の方が広いという点。

 また、9月に2度サーキットに足を運んでレンタルしたHERO9を使ってみたりして感じたのは、録画したものを後で角度補正・トリミングをするという可能性について。実は、全日本ロードの時に、バッグにPOVマウントしたGoProが水平が取れてなくて傾いていたんです。なので、仕方なく動画編集の際に角度補正をした上で、さらにトリミングするように少し拡大をしたのですが、案外バレない。そうなると、例えば5.3Kで広めに撮っておいて、あとで補正することも可能だし、HERO11だったら8:7なのでそちらからのトリミングというのも良さそう(もちろん、実際の運用の面では熱問題でどれだけ録画出来るのか分からないが…)。

 あとは、地味なところではありますが、長時間回してもファイル分割されなくなったという所も大きいです(厳密に言うと、これについては少し私の勘違いだったとあとで判明)。GoProとかOsmo Actionとかって、ファイルフォーマットの関係なのか、データが4GB弱で分割されるという欠点があって、少し長い動画になると、それを毎回結合処理をさせるのが地味に面倒くさかったんです(私は、TMPGEncのTMPGEnc MPEG Smart Renderer 6で結合させてた)。ホント地味なんだけど、この差ってスゴイ大きいです。

 そんなことなどをいろいろ考えていたら、どうせ1度買ったらしばらく買い換えないし、この価格差ならHERO11にしておいた方が良くない?と考えついたわけです。

急に値下がりをした公式ストア

 ただ、先程も少し書いていたとおり、9月の全日本ロード@岡山戦の時は、HERO9をレンタルして使いました。実は、GoProって2泊3日ぐらいのレンタルであれば、5,000~6,000円ぐらいでレンタルすることが出来ます。購入金額を考えれば、9~10回分は借りることが出来るので、私のようにサーキットで使いたいというレベルであれば、年に3~4回程度であれば、2~3年ぐらいでトントンという感じになります。

 なので、ぶっちゃけ、「しばらくはレンタルで済ませてもいいかなぁ…」「何かセールで安くなったタイミングに買えばいいかなぁ~」なんて考えていたら、10/5にふと公式サイトを覗いていたら…

 アレ?58,000円って安くなってません!?

 正直、ビックリしました。まだ発売開始から1ヶ月も経ってないと思うんですけどね…💦。私の中では年末・クリスマスタイミングで安くなるのかな…なんて思っていただけに、結構驚きでした。

 さらに、もう1つの驚きが…

 いやいやいや、アクセサリーキットの値段も同じやん!

 といっても、ぶっちゃけ、「ヘッドストラップ」なんて99.99%使うこと無い気がするし、「The Handler」のグリップもたぶん使わない、「QuickClip」がもしかしたら…という気はしなくはないけどたぶん使わない。だから一見すると、要らないのでは?という気もするけど、何って予備バッテリーがもう1個付いてくるんですよ。公式ストアでサブスク割引価格でも2,500円ぐらいはするので、それだけ考えても私的には、55,000円ぐらいに値下がりした価値になる。

 いやいや、もうこれ買うしかないですやん!。ってことで、同日の夜には注文をしてました。

なかなか不安な海外注文

 ってことで、早速、GoPro公式ストアで注文をしたわけなのですが、何かと不安なのは海外の注文だということ。普段、ネット通販をバリバリしているとはいえ、そのほとんどはAmazonか楽天な訳で、海外のメーカーに海外から発送してもらうというのは、たぶん私的には初めてのこと。ちょっといろいろと戸惑いました。

 その中でも、注意をしたいのが、個人情報の入力の画面。

 まず1つ目に大事なのが、日本語ではなくローマ字で入力するということ。別に日本語でもOKだったという話もあるようですが、ローマ字入力をした方が無難だと思います。

 あと、もう1つは住所は逆に入力していくということ。つまり、「番地」「町村名」「市郡名」「県名(GoProの場合は選択性になっていた)」という順番に入れていくのが正しいようです。不安な方は、日本語表記の住所を英語表記に直してくれるサイトもあったりするので、その点を利用するといいと思います。

 さらに、関係があるかどうかは分かりませんが、電話番号については、日本なので頭に「+81」を付けて、その後に電話番号の頭の0をとって入力をしていくのがいいそうです。

 私自身、本当になれなかったので、こちらのサイトを参考にさせてもらいました。

HERO 11を開封

注文から到着まで

 10/5(水)の夜に注文をして、発送のメールが来たのが翌10/6(木)の13時。その後、同じ日の19時過ぎに別のところから発送したぜ、というメールが来たのですが、それには10/11(火)の到着になっていました。

 ただ、結果的には10/9(日)には届きました(私が不在だったので、時間帯までは分かりません)。YouTubeなんかだと、3-4日で届くって書いてあったけど嘘だ!なんて騒いでいますが、私の場合、注文が夜だったとはいえ、水曜日注文の日曜日到着なので4日。もちろん、発売直後なんかは遅くなる可能性もありますが、少なくとも私の場合はすんなり届きました。

 海外発送らしい、いかにも怪しげな段ボールで到着。伝票は、ローマ字表記そのままで届きました。段ボールが何となくザラザラして汚い感じがするのは想定の範囲内ではありますが、止めているテープが外れそうって方がちょっと心配。

 ネットでも見ていた、いかにも危険物が入ってますよ!って感じのシール。まあ、これを見てバッテリーだと思ってくれればいいけど、家族からは何も言われませんでした。

 今回注文したのは、GoProのアクセサリーキットEnduroリチャージャブルバッテリーマグネティック スイベルクリップThe Remoteの4つ。それに、Sandiskの32GBのMicroSDカードがおまけで付いてきます。何気にちゃんとSandiskってのがいいところ。

 GoPro HERO11のアクセサリーキットはこんな感じで、専用のケースの中に入ってきました。唯一残念なのは、このケースの仕切は段ボール製でしかなく、普段使うには仕切が無くて使いづらいということ。

 ケースの中身を取り出すとこんな感じ。

 「ヘッドストラップ」はたぶんこのまま使うことなく眠り状態でしょうね(笑)。「The Handler」は軽さだけはいいかもね。「QuickClip」は持っておく分にはいいけど、硬いツバじゃないと付けれなさそう。

純正リモコンが欲しかった訳

 今回一緒に買ったのは、「Enduroリチャージャブルバッテリー」「マグネティック スイベルクリップ」「The Remote」の3つ。クリップは、既にサードパーティー製のものを持っていたのですが、コンパクト性とマグネットの搭載もあって、気にはなっていました。ぶっちゃけ、アクセサリーキットの「QuickClip」をこれにして欲しかったぐらい。

 その中でも、迷ったけど勢いで買ったのは純正リモコンである「The Remote」。そもそも、GoProのリモコンなんて使うのか?という感じもするかもしれないけど、最近思うのは、サーキットで録画していて、今、録画中なのかどうかが分からなくなってしまうというシチュエーションがあること。その際に画面を見ようと思うと、画角が変わってしまうこともあるし、何より録画時のLEDランプがそんなに大きくないからその点滅も少々見づらい。なので、何かいい方法ないかな…と思ったときのリモコンだったって訳。しかも、これならバックにPOVマウントしているときも、ポケットにリモコンを入れておいて、それで操作すればいいので非常に楽なんですよね。

 そして、もう1つ期待しているのが、タイムワープでの活躍。HERO7でもタイムワープはあったのですが、解像度が低かったりして、あまり実用的ではなかったのですが、今では「TimeWarp 3.0」になって、タイムワープの途中でもリアルスピードに切り換えが出来るようになっていて、私のような動画を作る人間にとっては都合がいい。しかし、その切替を本体でやるにはあまり面白くなかったのですが、実はこのリモコンでリアルスピードの切り換えが出来るんです。そうなると、さっきの話と同様にポケットのリモコンで操作ということが簡単になる訳です。

 さらには、そういった通常録画やタイムワープ等の切替をシームレスにするのも、リモコンで操作ができる。これ、本当に便利だと思うんです。

 ただ、一番のネックはその価格でした。Amazonなんかで見ると、3,000円台でサードパーティー製のリモコンもあったりしたので、それでいいのかも?と思ったりはしました。

 それでも純正を購入した理由は、モード切替等の表示が出来るという点。私の運用ではその方が都合がいいということもあり、純正アクセサリが安くなるこのタイミングで購入したって訳です。

純正バッテリーと充電器

 そして、今回、バッテリーに関しては、すべて純正バッテリーに揃えました。アクセサリーキットで2つ付属し、もう1つ余分に買ったのを合わせて3つです。

 HERO7の時は、純正バッテリー1つとサードパーティー製の2つの計3つで運用していました。ただ、実際に使っていて、純正とサードパーティー製で満充電時のバラツキだったり、バッテリーの持ちだったりが結構違っていて、「ここぞというときは純正バッテリー」というのは、何となくありました。

 最近は、サードパーティー製もなかなか良いぞって話をYouTube界隈では見るし、充電器も合わせて格安で販売されているのも知っていましたが、バッテリーに関して不安材料無く使いたいというのがあったので、今回はすべて純正に揃えました。また、3つというのは、サーキットで午前・ピットウォーク・午後でバッテリーを回すため。もちろん、バッテリーの持ちに関しては今後検証が必要ですが、1時間近くあるピットウォークは、どうしても満充電の新しいバッテリーで挑みたいですからね。

 で、今回少しこだわったのが充電器。バッテリーを純正に揃えたので、充電器はサードパーティーでいいと思ってました(ぶっちゃけ、ミラーレス機の方もそうなので…)。

 最近は、サードパーティーだと3つ縦に並ぶ箱形の充電器がよく売られています。最近では、それにバッテリーが内蔵されていて、入れておくだけで外出先でも充電されるものも売られたりします。ただ、いずれもかさばるのが難点なんですよ。で、実はAction3の発表の際に、横に3つ並ぶ形の充電器が純正で発表されて、「これ、いいな~」と思っていたら、GoPro用にもありました。

 Jeebelのバッテリーを3つ充電することが出来るヤツです。

 頭をパカッと開けると、3つ横並びでバッテリーを入れることが出来ます。これ、覗きこんだら端子が見えるものの、どちら向きか分からないので、この上のところにABCとかシールを貼って、その向きで合わせられるようにするのがいいかも。

 で、実は、他にも似たような形の充電器はいくつかあったのですが、私が重要視したのがUSB端子の位置。この充電器の場合、横にUSB端子(Type-C)がありますが、他の機種だと真ん中の下側にあるものもあります。これ、家で充電するような場合ならそんなに気にすることではないのでしょうが、外に持ち出したりしたときに、モバイルバッテリーで充電して…というような場合に、横からの方が邪魔になりにくいと思うんですよね(本当は頭がL字のUSBケーブルとかあれば最高でしょうが…)。

使用レビュー

 まだ、あまりバリバリ使いこなせていないですが、先日のS耐@岡山戦で使ってみた使用感をお繋ぎします。

4GB制限が12GB制限に

 今回、購入の1つの決めてでもあった、動画データの分割問題

 これまでは、4GBの壁があって、4K30pだと約9分弱で動画が分割されてしまいます。それが、今回のHERO11だと…

 あれ?分割されてるな…

 いろいろと調べて見ると、これまで4GBで分割されていたデータが、12GB制限になったようで、4K30p(8bit)だと35分程度で動画が分割されるようです。まあ、35分を越えて撮影するというケースはそれほど多くは無いけど、車載動画やピットウォークの映像なんかは、35分を越えることもあるので、このあたりはこれまで通り結合作業をする必要があるでしょう。

ビットレートが落ちた?

 同じ容量の絡みでいくと、ビットレートの関係もあります。

 これに気が付いたのは、HERO11にいつも使っていたSDカードを入れてフォーマットしたとき。

 いつも200GBのmicroSDを使っているのですが、HERO7の時は、だいたい5時間ちょっとぐらい録画できますよって出てくるのが、HERO11では6時間ちょっとぐらいに伸びていたんです。この時も「あれ?」って思ったのですが、時間もなかったので深くは考えてませんでした。

 で、落ち着いてみた時に、過去の録画データを検証してみると、HERO7では約60Mbpsだったのが、HERO11だと約45Mpsに落ちてる。だから、録画時間が伸びたのか…と判明したものの、普通に考えれば「ビットレートが落ちる=画質が落ちる」ので、これは悩みもの。設定でビットレートを高にすればいいのかもしれないが、そうすると120Mbpsになるので、録画時間は1/3になるし、逆に言えば容量は3倍に膨らんでしまう。

 う~んと悩んでいたところ、いろいろ調べてみたら、どうもフォーマットがH.264ではなくH.265(HEVC)に変わっているらしい

 これまで、あまりH.265って使ってなかったのですが、H.265はH.264の2倍の圧縮率を実現でき、同等の画質であればH.264の半分の動画ファイルサイズになるみたい。つまり、半分のビットレートで同じ画質ってこと。ということは、HERO7の60MbpsとHERO11の30Mbpsが同じであり、それが45Mbpsってことは画質的にはむしろ向上していると考えればいいのか。

 あとは、まだ実際の動画編集をしていないので分からないですが、H.265ファイルが編集時にPCに与える負荷がどんなもんなのかは気になるところ

意外な弊害が…

 ちなみに、直接的なところではないのですが、あとでヤバイかも…と思ったのが、H.265の再生環境。

 私の場合、動画データをNASにぶち込んで、DLNAでPS4やテレビで動画を再生するということをちょくちょくするのですが、「もしかして…」と思って、PS4でテストしてみたら再生出来なかったんです。で、キチンと調べて見たら、やはりPS4ってH.265に対応してなかったんですよね。幸い、SONYのテレビのDLNAの方では、H.265が再生出来ましたが、こっちはあまりレスポンスが良くないんだよな…。

 個人的には、PS3がキビキビと動いてくれていいのですが、PS3は4Kすらダメですから…。かといって、PS4もあんまり好きじゃなかったけど、テレビよりはまだ動くし…。サクサク動いてくれてDLNAでH.265が再生出来る再生機があればな…。まあ、それほど切迫した問題ではないけど…

車載動画で一度だけエラーが発生

 いいことばかりではなく、一度だけエラーが起きました。

通常なら左隅にあたる画像が右側にズレ、残りが変に引き延ばされている

しばらくすると元に戻っているが、画面はセンターからややズレている

段差のような衝撃が少し加わると、再びおかしなことに…

 ちょうど、サーキットに行く道中で、いつものように車内に固定をして車載動画を撮っていたのですが、それが途中から横を向いたような形になり(といっても、カメラが回転しているわけではないので…)、映像が横伸びしたような形になりました。

 実は録画の最中は全く気づいておらず、帰ってからデータを見ていたところ気づいた感じ。これはサーキットに到着するまではずっと続いてしまっていたようですが、一度停止してから再び録画をしたら直ってました。

 正直、何が原因だったのか分かりません。考えられるのは、何かしらの振動や衝撃が加わったのを、GoProが誤検知したのかな?と思ったりしてますが、よく分からないです。ちなみに、こういった症状になったのは、今のところこの一度だけです。

タイムワープは便利だが欠点も

 HERO7の時に搭載されていたけど、使い勝手が悪くて使っていなかったタイムワープ機能。

 これ、私の動画のように、「駐車場からイベント広場に移動しました」とか「ピットウォークが終わって、午後からの撮影場所へ」みたいな感じで移動のシーンを撮るのに便利なのかな?とは漠然と思っていました。

 実際に試してみたら、これがなかなか良さそう。

 これまでは、動画で録画していたものが、タイムワープになるので、あとで早回し再生をする必要が無いし、そもそも動画の早回しは速度によっては、見ている人が酔いそうな場面もあるので、これぐらいの方がいい。しかも、細かい設定をしてもいいけど、案外「自動」にしておけば、歩きだろうと、車載だろうと、時間に合わせて調整をしてくれるので、気楽に撮れるのもいい。また、基本は写真なので、あとでこの場面をJPEGファイルとして切り出したい…と考えたときも、画質も結構いい。岡山だとまだ狭いのでいいけど、鈴鹿とかになると移動だけでも一苦労なので、そういうシチュエーションほど相性は良さそう。

 強いて気になるとすれば、バッテリーの減りだと思う。2日目の朝、駐車場からイベント広場~パドックを抜けてヘアピンまで向かったのだが、この20分ほどでバッテリーが一気に減った。私の記憶では満充電からスタートしたはずなのに、半分を下回っていたので、仕方なくヘアピン到着時点で差し替えた。その点、単純な動画撮影よりも、タイムワープの方がバッテリーの減りは早いような気がする。ただ、後日テストをしたら、バッテリー100%から1時間45分撮影出来たので、タイムワープだから減りが速いということは無いようだ。

動画編集時の注意点

 撮影に関しては、そんなところだったのだが、編集上でちょっとした問題があった。実は、この撮影した動画を使用したYouTube動画をエンコードしたのだが、このタイムワープの場面でのブロックノイズが結構目立った(40Mbps)。過去に、ビットレート不足でノイズが出たことがあったので、ビットレートを60Mbpsに上げたら、完璧では無いけどあまり気にならないぐらいにはなった。で、もしかして…と思って、元動画を確認したら、タイムワープ動画のビットレートは約100Mbpsだった。しかもこれ、H.265でこのビットレートなので、H.264で考えたら200Mbps相当なので、この点は便利な一方で、ビットレートは本当に気をつけた方が良さそうな気がした。

サーキット撮影だとバッテリー3本でちょうど

 今回、Enduroバッテリー3本でサーキットでの撮影に挑んだのですが、フル充電3本で、やはり想定通り、午前中・ピットウォーク・午後で3本ピッタリという感じでした。

 ただ、少し気になるのは、先程にも述べたタイムワープのバッテリーの消費で、結構減るなという印象がありました。なので、今回、まだ岡山国際サーキットだったので良かったのですが、鈴鹿とかに行った際に、駐車場からゲート、ゲートからヘアピン~マイクナイト、そして戻ってきて…なんてところのタイムワープを撮ったりすると、3本では足りない可能性はありそう

 とはいえ、今回一緒に購入した充電器を使えば、モバイルバッテリーとの接続で充電は可能なので、その点、気をつけて運用をしていけば、3本で何とかなるかなぁ~とは思っています(とはいえ、4本合った方が安心かもしれませんが…)。

便利なGoPro関連アクセサリーたち

 せっかくなので、ここで私が愛用しているGoPro関連のアクセサリーを紹介します。

クイックリリースマウントアダプター

 2021年に出会って非常に便利で助かっているのが、このUlanziのクイックリリースアダプター。

 基本、マグネット+90度回転のロックで固定をするタイプのアダプターですが、これが本当に神がかっている商品です。

 特にサーキットでは、マシン撮影の際はカメラの上に装着することが多い一方で、移動するときやピットウォークの際は、カメラバッグのショルダーにマウントして、装着しているのですが、この付け外しをイチイチネジでヤルのが面倒くさいんですよね。その点、コイツは90度ひねって取り付けるだけなのでとても簡単です。ぶっちゃけ、これがあるからAction3のクイックマウントが羨ましい…ってのはあまり無かったぐらいです。これからは、さらにマウントを増やして、「Shorty」に装着して手持ち撮影をしやすくしたりもしようかなと思っています。

 ただ、残念なのはセットじゃないと購入できないという点ですかね。ぶっちゃけ、欲しいのはGoProマウントの下の方で、三脚穴のタイプと上のアタッチメントは余るんですよ。あとは、当初は思わなかったですが、しばらく使ってくると締まりがユルくなるのか、気づいたら真正面ではなく少しズレてるってときもあります(磁石があるので、外れて取れてしまうユルさではない)。

 その点、今ではII型が登場してきていて、ロックボタンが付いていたほか、GoProマウントの下の方が2つ付属するようになっています。私的には、既にI型を持っていたので、まだII型にしてませんが、これから買う方はII型にした方がいいかも(わざわざI型を選ぶ理由は無い)。

ロックの為に回転させることが硬い

厚さが微妙に違うのか装着が硬い

 実は気になって、この秋に購入してみたのですが、ぶっちゃけ硬すぎて使いにくいです。しかも、クイックリリースの脱着自体がかなり硬い上に、GoPro本体側はいいのですが、マウント側にクイックリリースを装着するのも硬くて上手く入らないです。2セット購入して、2セットともに同じでした。これは正直悩みものです。

 また、今ではさらにマグネットで着脱が可能なチェストマウントも登場しています。私みたいに体格が大きい人だと、ネックストラップってなかなか難しかったりするのですが、これだと服の下にベース部分を首から提げておけば、服を挟むような形で取り付けることが可能です。

簡単に服を挟んでGoProを装着可能

クイックリリースを併用すると非常に格好が悪い

 これはこれで便利でいいのですが、先のクイックリリースアダプターと併用が難しいというのがちょっと残念なところ。もちろん、併用できなくはないのですが、妙に腰高になってしまうので、なんともブサイクなんですよね…。出来れば、同じUlanziさんなので、はじめから対応したモデルを出してくれたりするとありがたいんですけどね。

 もし、やるとすれば、このスタイルですかね…。

SmallRig GoPro HERO9専用ゲージ

 今回のHERO11購入に合わせて購入したゲージがこちら。

 SmallRigというと、デジイチのリグとかを出しているイメージが強いのですが、こういうプラスチック製のゲージも作っているんですね。

リグを装着した状態でバッテリーやmicroSDの脱着が可能

脚の利用はそのまま出来る

 このゲージのいいところは、このゲージを付けた状態でバッテリーの脱着が可能な上に、下部のGoProマウント部も普通に使えてしまうこと。さらに、下部の外部マイクアダプターの装着部分も脱着可能なので、使う時だけマイクアダプター部分を装着するということも可能です。

左側に2箇所クイックリリースが取付けられる

ここに小さい水準器を取り付け可能

 なんで、そもそもこんなゲージを購入したのかというと、GoProにどうしても水準器を取り付けたかったから。最近、特にバッグにPOVマウントしたときに、斜めになっていることがちょくちょくあったので、それを是正するために水準器を付けたかったんですよね。

GoProバッテリー蓋

 こちらは、特に何てことはないGoProのバッテリー部分の蓋なのですが…

 USB端子部分が窓式になっているので、そこから簡単にUSBを挿すことが可能です。他にも、完全に窓になっているタイプもあったりするのですが、この商品は、窓部分がしっかりしていて、完全な防水は無理かもしれませんが、ちょっとした雨ぐらいなら大丈夫な感じになっています。なので、私のようにサーキットで使ったりする人間としては、こういう点が割とありがたかったりします。

バックへのPOVマウント外側を向く問題

実はちょうどいいものがなかなか無い

 これに関しては、HERO11だからという問題ではなっく、GoPro全機種に言える問題かつ長年の課題なのですが…

 バッグにGoProを装着しようとしたときに普通にやると、縦方向の角度は調整が出来るのでいいのですが、横方向の角度の調整が出来ない上に、たいてい、カメラが外側を向いてしまうので、単純に歩いている時の画がズレた感じの絵になってしまうんですよね。

 以前は回転ズレについても問題があったのですが、この点は回転出来るマウントが登場しているので、今では問題は解決しました。なので、あとは外側に向いたGoProを正面に向けるいい方法が無いか?っていうところなんです。

 実は、ボールジョイントのようになったタイプが登場しているのは知っています。ただ、このタイプって固定がしにくい上に、横方向を変えようとすると水平もズレてしまう。しかも、プラスチック製なので耐久性もどうなんだ?というところもあります。

 もちろん、こういう自在マウントがあるのも承知している(というか1つ持っている)のですが、これだとロックがかからないんですよね。このボール部分が自由雲台のようにロックネジが付いていたらいいのに、案外そういうのが無い。

 クリップ式だとこういうロック式のやつもあったりするんだけど、クリップ式じゃない、固定式のヤツが欲しい

 そういう意味では、これが私の理想に一番近いかも。ただ、「厚さ2〜10mm、幅70mm以下」のバッグに装着出来るけど、私が使っているマインドシフトギアのバッグは肉厚幅広なので、その点が対応出来るかどうか微妙なところ。

 で、結果的にPeakDesignのP.O.Vキットにたどり着くことになるんだよな。実は、何気に私これ持ってるんだけど、如何せん、金具ってのがリュックの場合は痛いから嫌なんだよな…。しかも、初期型って結構重いし。

 もし、何かを噛ませるとして、ボール関節が付いているもので一番小型となるとこんな感じか。耐久性はどうか分からないけど…。

何だか急にひらめいた!

 そうこう考えていたら、ふとひらめいたのがこれ。

GoPro脚を1度三脚ネジに変換⇒クイックアダプター
⇒わざと斜めに固定する

ちょっと背は高くなるが、普通に正面を向いてくれる

 GoProマウントから一度、三脚穴用のネジに変換をして、それにクイックマウントを経てGoProを装着するというもの。これだと、三脚穴用のネジを閉める際に角度を微妙に調整することが出来るので、その時点で少し右向きズラすことが出来ます。

 しかも、変換アダプター自体もそれほど高くないので、結構簡単に出来ます。なお、三脚穴用のネジを閉めるときに、キッチリと止められないといけないので、この商品のようにアルミ製かつネジがGoPro脚と独立した形のものがいいと思います。(単なるネジ式のものだと微調整がしっかり出来ず、思った角度に固定出来なかった)

実際に試すと悪い点も見えてきた

 実際にこの運用を11/26-27の2日間、鈴鹿サーキットで行われたS耐で試してみました。

歩いている間は確かにセンターが合う

ピットウォーク中に撮影をしてカメラを構えると
被写体がはみ出てしまう

 こちらが先程の私が試した運用方法。確かに、普通に歩いて前進をしているときは、ちゃんと真正面がセンターに来ているので私の目的としてはバッチリ。

 なのですが、ピットウォーク中にレースクイーンさんを撮影しようとカメラを構えると、体がさらに内向きになってしまうので、センターが画面の左端になってしまい、肝心なレースクイーンさんが映らない。これでは、ピットウォーク中の撮影をするには適していない。しかも、水平維持をしたかったので、画角を「リニア+水平ロック」にしたので、なおさらはみ出てしまう。

 幸い、撮影していて途中で、「これ、もしかしたらヤバイかも…」って気づいて直したのでどうにかなりましたが、気づかないままだったら、動画としての撮れ高はゼロに近かったでしょう。

真正面設定だと、撮影中でもレースクイーンさんがちゃんと入る

ただし、今度は逆に普通に歩いている時に正面がズレる

 一方で、カメラを通常の正面に角度を戻すと、撮影の様子がバッチリ写せる。やはり、こういう撮影のシチュエーションを撮る場合は、真正面設定のままでいいみたい。一方で、再び歩いている状態になると、センターが右にずれてしまう。いやあ、実に面倒くさい!。

 と言いながらも、正直、ピットウォーク中は歩いている映像はそれほど使うことはないので、撮影の様子を撮ることに合わせて正面に向けておいた方がいい。ただ、問題なのは、ピットウォークが終わった後。私の場合、そこから次の撮影スポットに移動する様子をタイムワープで撮影するのだが、この時にキチンと直しておかないと、センターがズレて斜めのまま撮ることになってしまう。もちろん、時間があれば、アタッチメントを切り替えて通常の正面用から、改造した斜め向きようにチェンジすればいいのだろうが、移動を優先しているとあまり時間も無いのが本音だ。この点は、少し検討が必要になりそうだ。

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