α6300 半年間実戦投入レビュー(2016.08.11)
この春、珍しく発売日前に予約をして購入したα6300。それ以来、完全にこれまでのメイン機であったα77Ⅱのポジションを奪ってしまい、ポートレート、風景、モータースポーツ、花火、祭りなどなど、いろいろな場面で撮影を行ってきました。今回は、その実践で使ったレビューも含めて、まとめて見たいと思います。
α6300 × SEL70200G ポートレート
実は、α6300を購入したのが3月で、それ以降、モータースポーツ系の撮影が多く、α6300でガッツリと撮影することができたのが、4月末の船上山さくらまつりでのモデル撮影会でした。
機材としては、α6300 + FE 70-200mm F4。
これまでのα77Ⅱ+ナナニッパレンズでの撮影に比べると、F値的に1段は差があるので、ボケ感が違うのは仕方が無いのですが、何より解像感は今回の組み合わせの方が断然良い感じに感じました。等倍で見ると、ちょっと驚きますからね…ハッキリ言って、モデルさんが可哀想なほど…。それに、このSEL70200GがF4開放でもきちんと写ってくれるというのがいいですよね。
また、AF面では、これまでAF-Cでは顔認識は働いても、瞳AFまでは使えなかったのですが、α6300はAF-Cで瞳AFまで使え、さらにAF測距点が多いこともあり、とにかくAFがバシバシ速くドンピシャで合ってくれるというのが心強いと思います。もちろん、こういった撮影だとコンティニュアスにする必要があるわけではないですが、やっぱりいいですよね。
あと、Eマウントレンズではいくつかフォーカスホールドボタンというのがレンズに付いていますが、α6300からはこのボタンまでもカスタマイズ出来るようになりました。私は、瞳AFを設定していますが、こういうポートレートではその威力を発揮してくれます。
そして何より、この時の撮影で一番感じたのは、シャッターの軽快さ。AFの速さもありますが、レリーズタイムラグが気にならない上に、シャッター音も軽快で、本当にバシャバシャ撮れる。だから、素直に撮っていて楽しい!!と思える撮影でした。
あと、私にとって気持ちよさの1つに、Midの連射があります。これ、秒間約6コマぐらいの連射なのですが、これがポートレート撮影には気持ちがいいぐらいの早さなのです。ポートレートだと、どうしても視線だとかまばたきの関係で、単写で撮影すると失敗してるというリスクを伴うことがあるので、私はできるだけ連写で撮るのですが、これより早いと「何撮っているんだ、コイツ!?」って感じになるし、これより遅いともたつき感がある。なので、このMidぐらいがちょうどいいんです。
ピットウォークでも威力を発揮
モータースポーツ時のピットウォークやグリッドウォークでのお姉様方の撮影にも、5月のSF、7月のGT ASIAでも同じ組み合わせで使っています。
基本的には、先程のさくらまつりと同じ評価であるのはもちろんですが、サーキットでの特記事項とすれば、やはりコンパクトであるということですよね。ただでさえ、150-600mmのような大きなレンズを持ち歩き、サーキット内をあちこち歩くわけで、荷物は出来るだけコンパクトであることが望まれますが、α6300と70-200mm F4の組み合わせはちょうどいいぐらい。しかも、どちらも防塵防滴に配慮した設計であるということも、サーキットでは安心できるところですよね(もちろん、過信は禁物ですが…)。
あと、7月のGT ASIAの時には、サードパーティー製ですが縦位置グリップが登場したことで、縦位置撮影も格段に撮影しやすくなりました。
この縦位置グリップについては、別記事の『α6000用バッテリーグリップはα6300で使えるのか』の方でも詳しく紹介をしていますが、基本的にはα6000用もα6300用もどちらも基本的には同じで、接続するためのケーブルの種類が違うぐらいです。
私の場合、ブラックラピッドのストラップを使っているので、三脚穴での固定をするのですが、正直、このバッテリーグリップにある三脚穴にストラップを固定するには少々心許ないんです。それでも、70-200mm F4であれば、三脚座があるのでそちらの三脚穴でストラップ取り付けが出来るので、取り回しとしても意外と悪くない感じです。
α6300 × SEL55F18Z ポートレート
サーキットでのポートレート仕様という意味では、最近意外といいなあと思っているのはこの組み合わせ。これは、11月のオートポリスの時ですね。
APS-C 55mm、1/1250s、f/1.8、ISO-100
APS-C 55mm、1/1250s、f/1.8、ISO-100
元々、このレンズって、フルサイズ用のレンズなのですが、私はあえてAPS-Cサイズのボディとの組み合わせで使っています(もちろん、そういう意味では、ASP-C用のSEL50F18でもいいのかもしれませんが…)。
このレンズをAPS-Cで使うと、35mm換算82.5mmという画角になって、これがちょうどグリッドウォークの時に使うと画角的にちょうどいいんです。元々、非常に評判のいいレンズなので、開放で使ってもバッチリ解像します。グリッドウォークなので、どうしても背景がゴチャゴチャしてしまいがちですが、そういう面でもとてもバランスがいい。
欠点としては、手ブレ補正(OSS)非搭載のレンズなので、ボディ内手ブレ補正を搭載していないα6300との組み合わせってどうなの?と思いがちですが、上の写真のExifを見ても分かる通り、F/1.8開放で撮影すれば、そこそこなシャッター速度になるので、あまり問題になることは無いと思います。
むしろ、フルサイズで80mm近辺を撮りたいと思ったら、今のところ、G Masterしかないので、あえてこのレンズをAPS-C運用するというのは理にかなっていると思いますね。
α6300 × SEL70300G テレマクロ撮影
実は、このHPでは紹介をしていないのですが、5月に待望の70-300mm Gを購入したということで、6月に花回廊に行く機会があったので、花をお得意のテレマクロ撮影してきました。
あえて、いつもよりもシベにアップした画像を掲載してみましたが、いかがでしょうか。
悪くないですよね。<( ̄- ̄)>
どちらかというと、α6300というよりも、SEL70300Gのレビューのようにも見えなくはないですが、以前よりも最大撮影倍率が大きくなったことで、よりテレマクロ性能が上がっています。
また、Aマウント時代だと、DMFのピント拡大が面倒な所がありましたが、Eマウント機ではMFアシスト時に自動的にAFポイントの部分を拡大してくれるので、マクロ撮影はやりやすいです。
ただ、これもα6300ではなく、SEL70300Gの問題ですが、SAL70300Gと比べて、フォーカスリングが根元に近く、細くなっています。なので、DMFやMFやフォーカスリングを回して…という操作性はちょっとやりにくい感じはあります。
それにしても、以前も花回廊でこういう白いバラの撮影をしたことがありますが、こういう溶けるようなボケ描写が好きですね。やはりこのあたりは、Gレンズの威力といったところでしょうか。
α6300 × SEL70300G モータースポーツ
あと、やっぱり70-300mmとなると、気になるのはモータースポーツでどれだけ使えるかというところですよね。こちらは、7月のGT ASIAの時にガッツリ試してみました。
実は、5月のSFの金曜日フリー走行の時に、ちょっと試しに使ってみたのですが、その時の感触は正直あんまり良くなかった。どうも、最近、私自身が一脚仕様にすっかり慣れてしまって、手持ちの流し撮りをしなくなったのが影響しているのか…と思い、今回は大げさなぐらい一脚で撮影してみました。
実は、α55にSAL70300Gを付けて一脚に装着してみたことがありますが、あの時は、本当にマウント部分がもげそうだったのに、α6300はこの小さいボディなのに、そんな不安感は一切無し。やっぱり、マグネシウム合金ボディってのは、ここまで頼もしいんですね。
で、肝心な撮影をした感想としては、
撮っている最中:ダメだわ
撮った直後:おおっ、意外と撮れてるじゃん
家で画像チェックするとき:やっぱりあんまり良くないかな?
初めに結論からいいますが、「あんまり良くない」というのは、α77Ⅱに比べてということ。やはり、何だかんだ言っても、Aマウント機のAF性能とホールド性の良さは、α6300といえども勝てないのかなぁという感じです。ただし、1世代前のα77やα55から比べると、α6300の方がいいようにも感じます。なので、α77Ⅱを経験したことのない人なら、「全然OKですけど…」ということもありそうです。
特徴的なEVF
撮っている最中については、これまでのSONYのEVF機の挙動と違うので、撮っている段階で違和感があります。Hi+だと今まで通りですが、Hi以下だとほぼタイムラグ無しで高速連射が出来ますが、確かに追いやすいものの、慣れの部分もあってか、妙に気持ちが悪い。特に高速シャッターの場合はいいのでしょうが、スローシャッターだとSONYのEVFは見える画像もスローシャッターなものになるのですが、α6300ではすべて高速シャッターのように見えるので、ちょっとした違和感があります。逆に言えば、普通の一眼レフ機を使ってきた人にとっては、「これが普通だろ」というところはあるでしょうね。
また、EVFを通常の2倍の120fpsのフレームレートにすることで、より残像感の少ない映像が表示できるとのことですが、これも120fpsにすると解像度が半減するので、逆にどう撮れているのかがEVFで分かりづらいです。
もちろん、慣れの部分が大きいと思いますが、今のところ、私はちょっと慣れないですね。たぶん、そんなこともあって、撮っているときは、あんまりいい印象が無かったのでしょう。
悪い事ばかり言うと、「なんだよ、つかえねぇーのかよ」って言われそうなので、いいことも1つ言っておくと、構図としてはα77Ⅱよりも明らかにOKカットが増えます。これは、EVF性能向上によって、追いやすくなっているというのが影響しているのでしょう。α77Ⅱだとどうしても連射で撮ると、後半は流す動作とのズレが生じて、構図が切れることが多いですからね。
AF設定
AFについては、面倒な方はフルでしてもいいですが、オススメは拡張フレキシブルスポットですね。α77Ⅱでも最近はそうしています。最近は、構図を決めて狙うことが多いので、そうなるとおのずとフロントマスクの場所は決まるので、そこにスポットを設定して撮るようにしています。
フルでも大概追従してくれますが、どうしてもフロントマスクというよりもボディ中央部を追いかける挙動が多いので、それだとややピントが後ろ目になる可能性があるので、フロント決め打ちの方がいいと思います。
意外と悪くないバッファ
実は、α6300を使ってみて一番驚いたのはここかもしれません。どうしても、サーキットで連写で撮影していると、バッファが足りなくて、次の撮影が出来ないというのは良くあることなのですが、α6300は意外と余裕があるのか、パパッと撮った後に、また続けて撮影したりしても撮るのは撮れます。これ、α6000ではこうはいかなかったんです。α6000では、連写で撮った後、しばらく書き込みを待って、それが終わってまた撮って…という感じでしたから。
無論、連写撮影をした後にすぐにプレビューボタンを押しても、「書き込み中のため表示できません」というアラートが出るのは出ますが、意外と撮影はできる。この点は、α77Ⅱ並とは言わないけど、それに似た感じにはなってます。これは嬉しいところです。
RAW現像時の印象
それなのに不思議なのは、帰宅してLightroomで画像をチェックしていると、思っていたほどいい写真が多くないってことです。もちろん、α77Ⅱで撮っていても、結構ボツ写真は多いのですが、それよりもいくらかボツが多い気がするのです。先ほどのEVFチェックでは良さそうだったということを考えると、おそらく低画素数で吐き出せば、結構十分な感じなのかもしれません。ただ、PCの画面で見ると、「う~ん、甘いぞなぁ」ていう写真が結構多いです。
といいながらも、おそらく私がα55やα77を使っていた時代から考えれば、全然OKな写真だと思います。最近、自分でも「基準が厳しくなってきたな」と思うぐらいですから。ただ、α77Ⅱだと、何枚かおきに、「おおっ、これは…」っていうやつが出てくるものなのですが、α6300の方が全体的に甘い。う~ん、何が原因なんだろうか…。
α6300 × 花火
7月に入り、花火撮影も浜坂・香住・松江の3箇所で撮影してきましたが、そこでもα6300は活躍しました。
特に浜坂では、右側の縦構図用のカメラがα6300。レンズはちなみに、16-70mm F4です。
今回の浜坂の場合は、16mm側で広く撮っておいた状態で、あとでトリミングをしているので、実際の撮影画像とは少し違うのはご容赦頂ければと思います。それでも、なかなかの解像感。私自身もEマウント機の花火撮影に慣れてきたのもあるでしょう。
ただ、花火撮影の時のAマウント機からのビハインドは、やはり3軸チルト液晶非搭載というところです。
α77やα77Ⅱだと、3軸チルト液晶のおかげで、縦構図での撮影になっても画面が確認しやすいんです。特に花火撮影はカメラの向きがやや上向きになるのはもちろんのこと、後ろの人のことを考えて、あまり三脚を高くセットすることができません。そうなると、途端にα6300のチルト液晶は見にくいんですよね。これ、Eマウント機と致命的な欠点だと思うんですよね。逆に言えば、Aマウント機のウリの1つでもあるのですが…ぜひ、多少ボディが大きくなってもいいので、3軸チルト液晶は搭載してほしいですね。
4K動画も撮ってみた
本当はこういう特殊な撮影じゃない4K映像でもお示し出来ればいいのでしょうが、あんまり撮る機会がないもので…。ただ、花火なんかは固定で放っておけるので、香住・松江と4K動画を撮影してみました。
上の写真は、松江水郷祭の際の撮影機材。一番右のカメラがα6300で、16mm F2.8の単焦点レンズにVCL-ECU1というウルトラワイドコンバーターをかませて、35mm換算18mmの広角にしています。で、マイクはECM-XYST1Mを使用しました。
撮影時の設定は、XAVC S 4K 24p 100Mで、1/30s・F6.3・ISO-1600(EV値 6.3)で撮影しました。明るさの設定は、香住・松江と模索をしてきた結果で、とりあえずこの明るさが1つの目安なのかなぁと個人的には思っています。
ぜひ、回線速度が確保出来る方は、4K映像で見て頂ければと思います。フルHD環境であっても、4K設定で見た方が明らかに解像感が上がります。この解像感を味わうと、「やっぱりこれからは4Kなんだなぁ…」と思ってしまいます。
正直、単焦点+コンバージョンレンズという決していいレンズ環境ではないのですが、それでもこの解像感ですから、評判のいい10-18mm F4で撮ったらどうなるんだろう…と我ながら思ってしまいます。
熱問題ってどうなの?
さらに、世間的に心配されている熱問題ですが、これまで何回か動画撮影の機会がありましたが、今のところ、熱暴走で止まったことはありません。
例えば、この松江水郷祭の花火の場合、20時から21時までの1時間、ほとんどノンストップの打ち上げだったので、1時間電源を入れっぱなしで、動画の記録時間の関係で、15~20分おきに停止・録画再開をしたものの、事実上1時間4K動画を録画しっぱなしでしたが、熱暴走することはありませんでした(温度が上がってきたときに表示される温度計マークすら出ませんでした)。電池的には、1時間の撮影を終えると数%ぐらいまで減っていましたので、1時間でバッテリー1本というところでしょうか。
また、花火ではありませんが、仕事の関係で動画を撮影する機会があったのですが、固定カメラで録画していたα6300はフルHD画質でしたが、熱暴走はこのときも全くなし。一方、望遠レンズを付けてアップ映像を断片的に撮影していたα6000は、同じくフルHD画質で20分ちょっとで熱暴走して止まりました。7月とはいえ、エアコンの効いた室内。熱暴走はα6300になって格段に改善されているようです。
α6300 × しゃんしゃん祭
8月のしゃんしゃん祭には、この日のためにレンタルしたα7SⅡとともに挑みました。α6300は16-70mm F4とのセットで、標準画角を中心とした撮影でした。
終始、AFがくたばる場面無し!
16-70mmのAFとの組み合わせで、始めから最後まで撮影したのですが、昨年、α6000が同様のポジションで、ラスト30分ぐらいがAFが合わなくて苦労しましたが、α6300では、AFに困るということはほぼありませんでした。実は今年は、去年よりも智頭街道に入ってくる時間が早く、暗くなるのも早い感じでしたが、全然問題なしでした。
もちろん、過酷な条件になればなるほど、AFが合わない…というケースも出てくるのでしょうが、こういったところからもα6000からの進化を感じました。
少し余談ですが、この時、α7SⅡに70-200mm F4の組み合わせでも撮影していましたが、夜に強いα7SⅡとはいえ、AFが遅いということを肝に銘じておく必要があります。これは夜だからではなく、昼でも遅いです。α7SⅡは、そもそもコンティニュアスAFなので、像面位相差AFは搭載していない。なので、AFはそもそもそんなに早くない。なので、踊りのような高感度撮影には、全く適してないです。今回は、なんとか騙し騙し撮影しましたが…。
高感度もなかなかなもの
高感度に関しては、正直、α7SⅡを見てしまうと、どうしてもその差を感じてしまいますが、α6300も負けてません。
これでISO-6,400。これぐらいなら全然へっちゃら。
これでISO-10,000。Lightroomでノイズ軽減処理してますが、問題ないレベルでしょ!
そもそも、ある程度の画素数があるので、ノイズが出ていたとしても、等倍表示をせず、それこそフルHD画質ぐらいで見るのであれば、私の感じた限りでは、ISO-8,000ぐらいなら十分、ISO-12,800あたりでギリギリかなぁというところです。ただ、さすがにこれより上になると、画素数を落としてみたとしても、ノイジーな感じはどうしても見えてしまいます。
もはやそんじょそこらの一眼レフには負けないレベル
α6300が発表・発売されて、その値段を見て、「こりゃ無いわ」という声も結構ありました。
ただ、正直言って、
価格に見合った性能は間違いなくある
と言っていいと思います。
何故かというと、α6300自体がAPS-Cサイズの中級機から上級機レベルの一眼レフに匹敵するポテンシャルを持っているということ。不足しているといえば、グリップ感・操作性・堅牢性・存在感…っていうところでしょうか。ただ、スポーツ系の写真を撮ることをライフワークとしている人ならまだしも、一般的な人であれば、α6300のグリップ感は十分だし、操作性もFnメニューに慣れてカスタマイズしていけば十分使える。堅牢性もマグネシウムボディになってガッチリした。存在感なんて、逆にない方がいいこともあるぐらいですしね。
それよりも、最近の人はそもそもファインダーで撮影すること自体に慣れていない人がほとんど。実際、せっかくいい一眼レフを持っているのに、ライブビューモニターを見ながら撮影するという訳の分からないことをやっている人もいますからね。
あとは、4Kの威力はバカに出来ないというところもあります。正直、1年ぐらい前だと、私自身、4K不要論者でしたが、実際に4Kの解像感を目の当たりにすると、フルHDではそうそう満足出来なくなります。最近、4K対応のビデオカメラも登場してきていますが、それなりの値段がする。しかも、解像感で言えば、ミラーレス機の方が断然上。そう考えれば、α6300で一眼レフ+ビデオカメラと考えれば、全然お安いですよね。
痛切に感じるAマウント不要論
ミラーレスのEマウント機がここまで来てしまうと、もはや”Aマウントを使わなければならない”という理由がほとんど見つからない感じがしてきました。
百歩譲って、Aマウント機でなければならない理由を探すとすれば、
・位相差AFによる高速なAF
・ホールド性のよいグリップ感
・直感的な操作が可能なボタン類の多さ
・自撮りや縦位置撮影に適した3軸チルト液晶
・バッテリーの持ちが良い
ぐらいでしょうか。でも実は、上の5点のうち2つ目以降の4点は、同じ事をEマウントでも出来るけど、SONYが出していないだけ、でしかありません。つまり、実質的な性能差は、もはやAFぐらいしかありません。ただ、そのAFといっても、α99は使ったことがないので分かりませんが、α77Ⅱが頭一つリードしているものの、α77以下の機種ならば、十分α6300の方が勝ててしまうぐらいのレベル。よほど、モータースポーツとか速い動きのものを専門的に撮影するのでなければ、もはやα6300で十分だといえます。
正直、私の中では、8月のしゃんしゃん祭が決定打になって、本格的にAマウント不要論に走りそうな雰囲気です。もちろん、現状、モータースポーツを撮影するのはα77Ⅱでなければなりませんが、特にナナニッパレンズを、Aマウントレンズとして持っていることに何のメリットもなくなりつつあります。あとは、70-400mmあたりも、150-600mmを購入して、サーキットであまり使わないとなれば手放してもいいかもしれない。もう、これらのレンズを売ってしまって、EマウントのG Masterの70-200mm F2.8が欲しいと思ってしまいます。
とはいいつつも、AマウントのEマウントハイブリッド機が出るという噂も以前から出ているし、α6300後継機でAマウントレンズが爆速AFでボディ内手ブレ補正で対応してくれば…という淡い期待があるので、もうしばらく様子見はしますが…そうしている間にサードパーティーから出ないものかとも思っていますが…。
早くもα6300後継機に対する要望点
①ボディ内手ブレ補正の搭載
これは是非とも悲願ですね。α6300になって、LA-EA3を使ってAマウントレンズがそこそこのAFで使えるようになったのですが、Aマウントレンズはボディ内手ブレ補正として組み立てられたシステムなので、いずれもα6300に装着すると手ブレ補正が効きません。こうなると、広角~標準ズームならなんとか…という感じですが、望遠系のレンズは厳しさがあります。その一方で、Eマウントレンズで不足しているのは望遠レンズ。このあたりが歯がゆいですよね。
②Aマウントレンズ装着時のAF-C追従
意外と気付いていない人が多いようですが、AマウントレンズをLA-EA3で使おうとしたとき、単写であればコンティニュアスAFで追従するのですが、連写をすると、LOWでないとAF追従をしてくれません。これだと、AマウントレンズをEマウント機でスポーツを撮りたい…というのはなかなか厳しいです。
ただ、逆にいえば、これを解決してくれば、正直、Aマウント機は要らなくなります。
③縦位置グリップが欲しい!
これはある意味悲願ですよね。普通の撮影をする人には、バッテリー容量の拡大という意味しかあまりメリットがないかもしれませんが、縦構図で人物を撮影する機会が多いと、縦位置グリップの有無って地味に大きいんですよね。だから、是非、縦位置グリップは発売して欲しいですね。
④Aマウント機ボディのEマウント機をぜひ!!
これを望んでいる人は多いでしょうね。α77Ⅱサイズとまでは言わないので、ぜひ、携帯性よりもグリップ感と操作感を優先したAマウント機並の余裕のあるEマウント機をぜひ出して欲しいですね。海外では、α3000というのが発表されていますが、正直、あのボディでもいいですよ。性能はEVFなども含めてα6300にしてくれれば、たぶん爆発的に売れると思うのですが…。もちろん、液晶は3軸チルト液晶で。そうなれば、熱暴走の問題も余裕が出てくると思うのですが…。あと、バッテリーはα77Ⅱなどで使われているNP-FM500Hで。