α撮影記 美保基地 航空祭 2014(2014.06.08)

飛行機

撮影日:2014.06.08 (日)

 2013年に大阪空港で飛行機の撮影をしてから、「どうせなら、戦闘機みたいなのも撮ってみたいなぁ」と思っていて、ずっとターゲットにしていたのが、この美保基地の航空祭。ただ、昨年は雨ということで、断念をしたのですが、今年も天気は怪しさ満点…。

 その一方で、航空祭の写真は検索すると、いろいろと見つかるのに、そもそもの航空祭についての情報は意外と掲載しているところが無いんですよね。ということで、今回はそういう所にも注目して、いろいろと紹介したいと思います。

まずは、公式HPから情報をGET

 5月中旬頃に、美保基地のHPで詳細の開催内容が発表されます。この内容には、スケジュール的なことはもちろんのこと、臨時駐車場の場所なども掲載されているので、まずは出かける前に確認することをお勧めします。ここ数年のものを見る限り、臨時駐車場についてはそんなに変わってないようです。

駐車場は2パターン

[1]空港南側の駐車場を利用

 空港の南側にある空き地を活用した臨時駐車場に車を止めるパターンです。

 このやり方の気をつけないといけないのは、時間にならないと駐車場自体が開門されないということです。いろいろとTwitterやブログ記事などを見ると、開門されるのを待つ車で渋滞するらしいです。

 この駐車場から美保基地は滑走路を挟んで反対側。ということで、駐車場から基地西側(中海側)までシャトルバスが走っているようですが、このシャトルバスの運行スタートが8時半とのこと。なので、通常の入口の開門よりも遅いので、できるだけ速く到着して場所取りをしたい!!というのには適さないようです。

 ただ、この駐車場の唯一、いいところは、このシャトルバスが通常の道路を走るのではなく、滑走路を中海側に迂回する形で空港敷地内を走るという点です。通常、こんな場所にいくことなんて無理なので、こういう機会に行くという方法もあります。

美保基地から滑走路を挟んだ反対側(南側)に臨時駐車場が見えます。

見にくいですが、滑走路の隅をシャトルバスが迂回するような形で走っているのが分かります。
可能であれば、ただただ、このバスに乗るというのもいいかもしれません。

[2]空港北側の駐車場を利用する

 公式HPのガイドにもあるとおり、基地の北側にも臨時駐車場が確保されているので、そこに車を止めて基地に向かうことができます。

 ここで大切なのは、どの駐車場に止めるのかということです。会場に一番近いのはP6で、ここで最も近ければ、官舎通用門のすぐ目の前に車を止めることが出来ます。ただし、この駐車場の気をつけたいのは、帰りが渋滞するということです。

 上の図は、私が確認した渋滞の様子ですが、赤い線が渋滞していた部分です。今回、私は14時頃に通用門を出ましたが、P6は主要道路から見ると一番奥に位置するので、全くもって動きません。また、過去の様子などを見ても、歩く人の多さで車が前に進めなかったり、観光バスが出る時間帯はバスの方が優先されたという話もあるようです。


帰りのP6付近の通路。人がゾロゾロと歩く横を渋滞する車が並びます。
はっきり言って、歩いた方が早いです。

こちらは、マイクロバスの駐車場を抜けて、主要道路まで出る所の様子。
このあたりも、渋滞で車はなかなか動きません。歩いた方が早い。

 なので、渋滞を覚悟してでも、できるだけ近くに駐車したいという場合はP6がいいかもしれませんが、注意が必要です。ちなみに、今回私が午前6時半すぎに現地に到着しましたが、この時間帯であればまだP6に入れたようです。その一方で、私が入場の列に向かう7時45分頃には、一般車両は他の駐車場に回されていたようです。

 ということで、私は4A駐車場に止めました。しかもここなら、野球場の方側にも出ることが出来ると思い、ここにしました。ただ、実際は、夕日ヶ丘の交差点の方だけでなく、野球場の方の交差点の方も渋滞していました。この状態に、正直「うわぁ、しまったなぁ」と思っていました。

 ただ、よく見ていると、上の地図の青い点線のルートのように、夕日ヶ丘の団地と龍ヶ山公園の間の道が渋滞もなく、スルッと通り抜けが可能でした。しかも、そのまま、渋滞している県道47号線を横断して村道を抜けて行けば、簡単に国道481号線までは出ることが可能でした。どうやら、県道47号線や国道481号線は結構混むようなので、できれば中の細い道を抜けて皆生の手前まで行った方がいいような気がします。

駐車場を出発する頃(7:45)の4A駐車場の様子。まだこの頃は余裕があります。
当日はなんとか傘をささなくてもいいレベル。
ただ、振りそうな感じだったので、折りたたみではなく、普通の傘を持参しました。

4A駐車場からは、しばらく東側に進んでいきます。まだこの時間帯は人がまばらです。

途中、フェンスの空いた入口があるので、そこから基地の方に入っていきます。
にしても、ここから眺めるだけでも結構遠いです。

開門を待つ行列。まだ8時だというのに結構な人です。
駐車場を出て、行列に並ぶのに15分ぐらいのものです。

開門直後の売店の様子。この頃から雨がポツポツと降り始めます。

到着していきなりオープニングフライト中止が発表…

 ゲートを通過したのが8:15。今年は8:10頃には開門をしたらしいので、行列の割には結構すんなり入れました。これだと、4A駐車場を8:00頃に出れば、並ばずにすんなり入れるのではないでしょうか。

 ゲートからエプロンまでが約10分。この頃は、傘をさそうか我慢しようか判断の難しい時間。ただ、既に早く来た人は、ブルーインパルスの最前列とか雨宿りができる下屋の下に陣取りを始めています。


さすがにこの時間帯はまだまばらです。


あまりにもブルーインパルスに簡単に出会えるので、それはそれでやや拍子抜けかな。

 「さぁて、これからどうしようかなぁ?」と模索をしていると、早くもオープニングフライトおよびT-400、C-1の展示飛行が悪天候の為、中止が場内アナウンスで放送されます。会場の人からも、「今日、ブルーインパルス飛ばないんじゃないの?」という声がチラホラ聞こえ始めます。

気を取り直して、民間機で予行練習

 そうこうしていると、隣接している米子空港から朝の離着陸のラッシュになります。久しぶりの飛行機撮影でもありますし、ちょっと練習気分で撮影してみます。

 後半は、せっかくなのでブルーインパルスもからめてみました。滑走路との距離は、もしかしたら大阪空港の方が近いような気がします。しかも、大阪空港の場合は、公園がやや高い位置にあるので写真撮影はあちらの方がバッチリ合うと思います。離着陸も圧倒的にあちらの方がしょっちゅう来ますからね。あぁ、久しぶりに大阪空港に行きたいなぁ…。

 ただ、望遠レンズを向けている方達は、さすがプロ。民間機が雲に消えていく高度を見ながら、「この雲の低さではブルーインパルス無いかもなぁ」という声が聞こえてきます。

地上展示をウロウロと…

 展示飛行がないので、仕方なく地上展示をウロウロします。こんな撮影なら、コンデジでいいじゃん!という感じですよね…。はい、実際、RX100で撮影したものが多いですな。

 今回、調べていて気づいたのですが、美保基地って輸送航空隊なので、そもそも輸送機や多用途支援機が配備されているところなんですね。なので、戦闘機がバンバンあるような基地ではないそうで…。個人的には、リラックマ隊長がいい感じです。

10時頃には完全にお通夜モードに…

 とりあえずエプロンを隅々までグルッと回り終えたのが10時頃。この頃になると、結構雨が降り始めて、カメラバックもレインカバーを付けないとマズイなぁ、カメラもカバンに入れとかないとマズイんじゃないかな?と思うぐらい、激しくは無いけど小雨が降り続く状況。 そうこうしていると、視界はどんどん悪くなってきて、F-15展示飛行の中止、また高尾山レッドクラブの中止も発表されました。

 ただ、雨宿りをしたくても、なかなか格納庫は人集りができてしまっているので、ちょっと離れたところの下屋でしばし待機。この頃には、「どうせ、ブルーインパルスは飛ばないだろう」と帰って行く人も続々います。

ファンシードリルがちょいとカッコイイ

 お通夜モードが続く中、初めてのイベント的なのがファンシードリル。

 実際、上の2枚の写真はファンシードリルの際ではなく、オープニングセレモニーの際の様子ですが、この銃を地面に付く時の「カシャッ」という音が、なんともいえずカッコイイですね。

 また、この後方に演奏隊もいるのですが、ちょいとコチラは上手くないかなぁ…正直、チューニングしてますか?って言いたくなるぐらいのレベル…こういう時だけ、元吹奏楽部の血が騒ぎます。

海上保安庁の展示飛行

 軒並み、展示飛行が中止されていく中、唯一、実施のアナウンスが流れたのが海上保安庁のヘリコプターによる救助実演。ただ、この決定のアナウンスに、『自衛隊は中止ばかりなのに、海上保安庁はやるって、自衛隊は何してるんだよ』という小声も聞こえたりしてました。

 この海上保安庁のヘリコプターが、まぁ見ていて『おいおい、大丈夫かよ!』と言いたくなるぐらい、機体を左右に振らしながら飛行をしていました。それまで、全く展示飛行が無かっただけに、お客さんからは一様に歓声があがります。

 ただ、救助実演をした後に、最後の写真のように、ドアを開けて手を振ってくれていたのですが、この時の場内アナウンスが、

『ご覧下さい、ドアが開いております』

 という何とも淡々とした冷静なアナウンスに、皆が苦笑していたのはある意味印象的でした。

さぁいよいよブルーインパルスの出番です

 海上保安庁のヘリコプターの飛行展示により、一気に会場の熱気が高まった美保基地。天気も、午前中とは変わって、雨も止み、全体的に明るくなった上に、視界も全然良くなってきました。

 そこに、

『ブルーインパルスの展示飛行は予定通り行います』

 のアナウンスに、観客からも歓声が上がります。やっぱりみんな、一時は無理だと思っていたんでしょうね。

 今回の一連の流れを見るまで、パイロットが乗り込む所から、すべて一連の流れとしてプログラム化されているんだと初めて知りました。パイロット登場後に、細かく飛行機の調整を確認して飛び立っていきます。前からもカッコイイですが、個人的にはこのお尻も好きですね。

5番機が天候観測で単独飛行

 結局、今回は5番機が天候観測を行ったところ、天候不順により中止が決定しました。それでも数度、基地上空を飛んでいったので、チラッと撮ってみました。う~ん、なんか消化不良って感じですね。

撮影メモいろいろ

顔ぶれは、意外とカメラマンが少ない?

 個人的には、もっと狙う人が多いのかなぁと思っていましたが、それほどはおおくなかったように思います。たまにすごい高い単焦点望遠レンズを持っている人がいましたが、通常は大体70-300mmか70-200mmに×1.4テレコンバーターをかませていたり、あとSIGMAの50-500mmも結構多かったですね。それでも、サーキットなんかと比べると、それほどガッツリのカメラマンは少なかったような気がしました。まぁ、そもそも天気が悪かったので、諦めた人も多いのかも知れませんが…。それよりはどちらかというと家族連れやカップルの方が多いので、逆に気軽に行きやすいとは思います。

 ちなみに、本気のカメラマンは、無線の受信機を付けているので、外見ですぐ分かります。

APS-C・300mmで足りるのか?

 展示飛行がほとんど無かったと言ってもいいレベルなので、検証にもならない気もしますが、APS-Cの300mm(35mm換算の450mm)であれば、まぁ撮れるのは撮れると思います。確かに場面によっては、もう少し欲しい時もありますが、今度はそうなると画面の中に仕留められるのかというスキルの面も出てきます。なので、300mmあればいいんじゃないでしょうか。

持って行けるなら脚立があった方がいいかも

 上の写真を見てもらっても分かるとおり、ブルーインパルスの前や何かイベントをしているときなどは、かなりの人集りになります。上手く、前の人の頭をよけて…と思っても、はっきり言って無理なレベルです。朝から最前列にいられればいいですが、それも大変ですし、何より動いたらもう終わりです。なので、実は脚立があった方が、気軽に構図も自由に前の人の頭を気にせずに撮影できる気がします。

 実際、プラスチック製の軽い折りたたみ脚立を持ってきている人は結構多かったです。たかが30cmと思うかもしれませんが、結構この差は大きいです。しかも、ちょっと休憩したい時は座って休むことが出来ますし、今回のように雨の場合でも、カメラバックを地面に置かずに、脚立の上に置いてゴソゴソすることも可能です。

 ただ、私の場合は、耐久性の問題があるので、アルミ製の方がいいような気はしています。また、そうなると荷物が多くなるので、キャリーカートを使ってもいいかもです。そしたら、歩くのも楽になりますし。

カメラ設定はなかなか難しいです

 カメラ設定の方でいえば、こちらのHPを参考にさせてもらって撮影しました。シャッター速度優先で、1/1000秒~1/500秒ぐらいで撮影するのはいいのですが、難しいのが絞り。できるだけ絞った方がいいという指摘の中で、はてさてシャッター速度優先で絞りをどう決めるかなぁと考えたときに、ISO-AUTOの設定を下限ISO-400に上げて撮影をしました。

 ただまぁ予想はしていましたが、α77でISO感度を上げると粒状感が半端ないので、そのあたりはRAW現像時に処理しないとツライ感じはしますね。

 あと、ヘリコプターを撮影する際は、先程のHPでも紹介されている通り、シャッター速度によってプロペラの影が変わってしまうので、今回は1/200秒~1/100秒で挑んでみました。まぁなかなかいい感じじゃないでしょうか。それよりも、どちらかというと期待の傾きの方が気になるかもですね。プロペラの羽がまっすぐになっていると、いくらシャッター速度を遅くしたところで、線にしか見えないですし。

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