披露宴 α55で撮影チャレンジ Part.2(2012.08.11)
この度、友人が結婚するということで、3月に続き2回目のα55投入となりました。
◆段取り
3月の姉の結婚式の時と装備的には変わりません。α55に高倍率ズームレンズのSIGMA 18-250mm(F3.5-6.3)、外付けフラッシュのHVL-F43AM、ストロボディフューザー装着も同様です。
ただ、前回の姉の時に、17-50mmでは画角的に不満があったので、今回は終始18-250mmで行こうと思い、レンズはあえて1本でいきました。
結果レポート
相変わらず、画角は75mm程度までがほとんど
やはり、今回も前回と同様に75mmまでが、全体の87%(前回は88%)という状況。となると、やはり17-50mmでは若干物足りない感じです。そう思うと、28-75mmなんてレンズはとても重宝するのではないでしょうか。
ただ、今回思ったのは、座席によっても違うなぁということ。前回は親族側だったので、最も後列でしたし、今回は友人側だったので、一番中央の席でした。そうなると当然、求められる画角も変わってくるので、そのあたりも少し考慮した方がいいかもしれません。ただ、あまり望遠に頼るのではなく、あるレベル以上になれば足で稼ぐというのがセオリーなのでしょうね。
【グラフ1】焦点距離(APS-C換算)別撮影枚数
キャンドルサービスのISO感度は必須
実は、姉の結婚式になくて、今回の結婚式にあったのはキャンドルサービスなんですよね。他のシーンはまだしも、キャンドルサービスだけはストロボを焚くと、すべてがパーなぐらい台無しになりますから。ということで、キャンドルサービスの時の写真のExifデータを元にEV値を出してみると、なんとEV値2.5。これって、ISO感度1600のF4.5でシャッタースピードが1/4sという明るさ。スポットライトを浴びると、EV値6~7.5あたりまでいくのですが、ろうそくの火だけってのはかなり厳しいです。
なのでは、私自身、見返しながら『マズい!!』と思って、ISO-AutoからISO-3200や6400に上げました。α55では、オートはISO-1600までですが、緊急的であれば3200あたりも使えなくは無いですからね。
あと難しいと思ったのは、当たり前の話ではありますが、暗くなる分、ピントがなかなか合わないこと。このあたりも難しいです。
ということで、反省点として思うのは、このキャンドルサービスのところだけでも、明るいレンズを使うのはアリじゃないかなぁ…と。というのも、標準ズームレンズだと画角30~50mmぐらいになるとF4.0~4.5あたりになってしまうので、これをF2.8通しのレンズを使うだけでも、1段分は稼げる。場合によっては、30mmあたりの単焦点レンズでF1.8やF1.4なんてところを使えば、さらに1段半~2段は稼げる。個人的には、スポットライトさえ当たっていれば、あとのシーンは意外とフラッシュなしで撮れてしまうので、このキャンドルサービスだけでも、17-50mm F2.8や明るい単焦点レンズ(35mm前後)を使う価値はあるような気がします。
参考までに、EV値2.5を撮影するには、ISO-1600固定だとして、F3.5で1/8s、F2.8で1/10s、F1.8で1/25s、F1.4で1/45s
【グラフ2】ISO感度別撮影枚数
フラッシュを使うことが「いいこと」なのかが分からなくなってきた…
前回の姉の結婚式では、ISO1600がバンバン使えるカメラなら、意外とフラッシュ無しでもいけるんじゃない?と思った私ですが、今回の結婚式でますますそんな気がしました。なによりも、フラッシュを焚いてしまうとホワイトバランスがメチャクチャになるという所です。結婚式って普通の室内撮り以上に、照明がスポットライトや電球など、いろんな光源に変わるので、ホワイトバランスが難しいです。しかも、リアルにタキシードの白なんかに色を合わせてしまうと、会場の雰囲気がなくなって丸つぶれだし…。そう思うと、フラッシュなしでWBオートで気にせず撮っている方が雰囲気がでます。なので、後半はあまりフラッシュは使いませんでした。
なので、実際の撮影データを見ても、前回が約60%でフラッシュを焚いていたのに対して、今回は33%。実に2/3はフラッシュ無しで撮影をしていました。
注意が必要な集合写真
ただ、今回気になったのは集合写真。やはりこうも、外付けフラッシュの一眼レフを持っていると、みんなから写真を撮って的な感じになりますが、会場内は比較的照明がしっかりしているのでいいのですが、会場前のロビーなどで撮影すると、どうしても暗いのでこういった場合は躊躇せず、フラッシュは使った方がいいかもしれません。しかも、数名の写真はいいですが、2列になったり横に幅広くなると、ピントが合わない人が出てくるので、ある程度は絞らないといけないですし、また開放F値で撮影しようと思うと、周辺減光で外側の人が暗くなるし…。
スライドショーを作るなら、本編以外のカットも撮るべし
実は、前回も今回も、あとでスライドショームービーを作ってプレゼントしたのですが、ああいうものを編集するときに思うのは、本編以外の何気ない写真が欲しいということ。どうしても、披露宴なんかにでると、人物ばっかりになりがちなのですが、会場の看板だとか料理だとか花だとか、そういう雰囲気を感じるカットがいくつか撮っていると、スライドショーやフォトブックを作るときの、ちょっとした箸休めになります。今回は人物撮影に終始してしまったので、こっちが若干少なかったですね。
当たり前だが、こういう時の顔認識は重宝する
これも当たり前の話なのだが、こういう時に顔認識って重宝するなって思います。というのも、私自身、普段が風景的な撮影が多くて、人物撮影をしないというのもあるんですけどね。ピントをどうしよう、なんて思わなくても、勝手に人物を認識してくれるんだから便利な機能です。しかも、α55にはないが、最近のモデルでは、顔登録をして任意の顔に優先的にピントを合わせるという機能も搭載されているらしいので、新婦優先であわせるなんてことも簡単にできるようです。ただ、私的にはたまにフォーカスポイントをマニュアル設定することがあるので、その設定を戻してやらないと顔認識しなくなるということがあるんですよね。あと、これも当たり前ではありますが、AFはコンティニュアスですね。今回、私のピントが若干甘いのはそのあたりがあるのかもしれません。
他人に撮ってもらうときに、αは使いやすい
今回、改めて思ったのは、α55を他の人に撮影してもらう(要は私が被写体側)のに、αは普通のデジカメ感覚でいけるということです。最近の一眼レフは液晶モニターを見ながら撮影することもできますが、そうなるとコントラストAFになってしまい、AF速度も遅くなる。一方で、ファインダーを覗くというのが、最近の方は慣れて無くて、ちょっと抵抗がある様子でした。その点、トランスルーセントミラー技術を搭載するαは、ほとんど普通のデジカメと感覚的には同じ。
ジェットダイスケさんも言っていましたが、SONYのαは「一眼カメラ」である前に「一眼デジカメ」なんだと再認識しました。