香住ふるさとまつり海上花火大会2023(2023.07.22)
今年2回目の花火大会は、香住ふるさとまつり海上花火大会。個人的には、山陰東部ではイチオシの迫力を楽しむことが出来る有数の花火大会だと思っています。
実に4年ぶりの香住の花火大会
香住の花火大会は、個人的には2015年の初参戦以降、2016・2017・2018・2019と5年連続参戦をしていて、海上花火大会ならではのスターマインの迫力が楽しめるということで、知人にもお勧めをしている花火大会。
— Ke-Kun Photo (@evo_tak_photo) July 23, 2022
本来ならば、昨年2022年に流行病明けで3年ぶりの大会が行われる予定だったのですが、天候が悪く、船が出せないということで、当日15時になって中止が発表されるという大変な状況でした。
それから早1年、念願の香住の花火大会が戻ってくるのです。
いつもの駐車場がつかえず、悩む…
で、先にも述べたとおり、4年ぶりとはいえ、過去に5回参加している香住の花火大会。もうだいたい勝手知ったるところがあるのですが、そうではいかない事情が1つ…。
過去記事を見て頂いても分かると思いますが、過去5回いずれとも花火会場の西側にある矢田橋の河川敷にある臨時駐車場を利用していました。しかし、その矢田橋が近年架け替え工事が行われているということで、その矢田橋の臨時駐車場が開設されないという状況に。
そうなると、鳥取県東部から参戦する私にとって、渋滞を回避しつつ利用しやすいところといえば、香住小学校の臨時駐車場ということになります。
もちろん、普通に香住小学校の駐車場を利用すればいいのかもしれませんが、ここは打ち上げ会場よりもやや東側。鳥取方面に帰るとなると、街中を抜けていかなくてはいけません。しかも、直接県道4号線に出られればいいですが、おそらく一度別の道に出て、すぐの交差点を右折の形になるので渋滞は必至。
さらにいえば、前の週の浜坂の混雑具合を考えると、何時に行けば安心して駐車出来るのかも未知数(一様、臨時駐車場の会場は17:30にはなっているけど、たぶんそれだと遅い気がする…)。
そんなこともあり、実は昨年から悩んでいました。
実際、今回私は駐車場は利用しなかった訳ですが、他の方のツイートを見る限り、予想通り、17時半開場の予定なのに、16時にはもう満車の場所があったみたい(たぶん香住小学校っぽい)ですし、少なくとも17時の段階で香住小学校と漁港西も満車だったみたいです。
ホント、JR利用した方が断然いいと思いますよ。
いっそのことJRを使ってみることに
で、実は以前からJRの利用も考えていました。ただ、昨年調べたときは浜坂から以西の接続が微妙だった記憶があったのですが、今年改めて調べて見ると、最終列車を乗り継げば、鳥取駅までは戻れることが確認できました。
そこに来ての、1週間前の浜坂の花火大会での混雑具合。あれを見て、「試しに今年はJRで行ってみようか」と思ったワケです。私の場合、こうやってHPのネタにもなりますしね。
今回は岩美駅を利用
JRで行くとなった場合、パーク&ライドということになるので、必然的に駅の近くの何処かに車を駐める必要があります。一様、Googleマップで確認した限り、鳥取駅は当たり前のように何処かの有料駐車場っていうことになりますが、それより以東の福部・大岩・岩美・東浜・居組・諸寄であれば車は駐められそうな感じ。
本当は乗り換えなどのことを考慮すると、理想的には浜坂駅がベストな気もしましたが、浜坂駅が車が駐められるのかが非常に微妙。かといって、有料駐車場も近くにありそうにないので却下。諸寄駅はそこまでの道中が狭そうだったし、居組駅は秘境駅という感じ。そうなると、おのずと鳥取県側の駅になりそう。
便宜上、大岩駅が山陰近畿道の大谷インターからのアクセスがいいので、そちらでもよかったのですが、ワンマン列車の運行となると、いろいろと面倒くさいので、出来れば切符を発券したい。となると、必然的に岩美駅になりました。
で、実際にどの列車で行きましょうか?と考えた時に、打ち上げ時間に間に合うとすればこの3本。過去の香住の花火で、だいたい私が現地到着をしていたのは、17時すぎだったので、大事を見て、現地に17時前に到着出来る、一番左の岩美駅を15:35発の案にしました。
岩美駅には駐輪場の隣に駐車スペースが10台程度あります。鳥取のような田舎駅では、車で駅まで来て、JRに乗って行く…なんてことはあんまりないので、割と駐められます。万が一、ここがダメでも、数分歩けば中央公民館もあるので、最悪そこに駐める方法もあります。
実は、駅の手前にも4台分ぐらいの駐車スペースがありました。ただ、見えた途端に「駐車禁止」の看板があったので、ここはダメなのか…と思いましたが、奥に小さな看板で、「ここは駅利用者のための駐車場です」って書いてあったので、別にここに止めても良かったのかも…。
車を離れて岩美駅の駅舎に向かったのは列車の発車15分前。あとで思えば、全然そんなに焦る必要ないんだけどな…
岩美駅から香住駅までの料金は590円。調べてみたら、鳥取駅からだと990円のようです。
先日の美保基地航空祭の時に覚えた往復券の形で切符を購入します。まあ、だからって別に料金が安くなるわけでもないんですけどね。それよりも、香住に到着したときに帰りの切符を改めて購入する必要が無いって方が便利です。
しばらくして、浜坂行きの列車が到着。どうかなぁ~と思っていたけど、1両のワンマン列車でした。
岩美駅を15:35に出発…をしたわけなのですが、今回、写真を撮っていないのですが、実は時刻表が平日と土日で結構違います。特にこの時間帯は、平日は15:45発なので10分程違います。危うく罠にはまるところでした。
そして、この車両って、クロスシートの方が多くて、ロングシートがほとんどない。なのに、割と中途半端にお客さんが乗っていて、何だか座りにくいので立ったまま浜坂駅を目指します。ホントは優先座席が空いてたんだけど、それも妙に使いにくかったんだよな…
20分程かかって15:55に浜坂駅に到着。ここから、16:06発の豊岡行きの普通列車に乗り換えます。
近年は、鳥取駅とかあとは新幹線とか都会の鉄道しか乗っていなかったので、田舎駅の電光掲示板が無いと、妙に焦ります。この乗り換えも、到着列車が3番ホームで、この豊岡行きが向かいの2番ホームに止まっていましたが、ホームに電光掲示板は無いし、新幹線のように列車の出入口付近とかに表示があるわけでも無い。もちろん、列車の全面に行けば、豊岡行きと書いてはあるのでしょうが、あとは確認するのが列車に乗ってから車内放送で確認するしかないので、これはなかなか優しくないよな…
浜坂駅と香住駅の間には、全国的にも有名な余部鉄橋があったのですが、今ではコンクリート製の橋になっています。というか、余部駅に20人ぐらいお客さんがいたのにはビックリしました。やっぱり、何気に観光地なんだな…と痛感をしました。
ようやく香住に到着
浜坂駅から25分程かかって、16:31に香住駅に到着。香住自体は、父親の魚釣りに付き合わされて何度も来たことがあったけど、香住駅に来たのなんて生まれて初めてだな…。
っていうか、兵庫県北部の山陰本線を走るなんて、昔は急行だいせんとか特急はまかぜ・エーデル鳥取とか特急があったけど、最近はもっぱらスーパーはくとで智頭急行経由だし、普通列車でこっちに来たのもたぶん初めてだもんな…
香住駅から会場まで500m程。なので、途中信号に引っ掛かったとはいえ、駅からここまで6分程で到着してしまいます。しかも、ちょうど駅から伸びる道が曲がるところから、ちょうどこの海岸に向かう通路も整備されているので、ホントにまっすぐ行けば着いちゃうって感じでした。
事前に調べていても分かっていた話でしたが、JR利用で行くにはもってこいの花火大会だと思います(浜坂だと距離が倍近くあるので、香住よりも億劫かも…)。
とりあえず、真っ先に場所の確保をします。場所は近年ずっと同じ場所ですね。最前列ではないけど、ここなら段差があるので、前の人の頭上からたぶん狙えるだろうという魂胆です。
ちなみに、この写真を撮ったのが16:41。実は、これまで17時前ぐらいに駐車場に到着していたので、今回が最速で会場入りを果たしたはずなのに、最前列はほとんど場所とりされちゃってます。
なので、トイレの裏にある小高い丘の上(2015年に撮影した場所)で狙おうかなぁとも思いましたが、ここも場所どり済みなのですんなり諦めました。
実は砂浜が正面の可能性も…
で、今回、待っている間に「ん?」と思っていたのがこれ…
花火を打ち上げる船なのですが、横に小さな船が着いているので分かりにくいですが、思ったよりも側面部分が見えている。そう、つまりは私の狙った場所が正面では無いかもってことなんですよね。
過去の写真を見返したときに、この打ち上げ線の写真を撮っていないので、何ともいえないですが、確かに微妙に左を向いている。ってことは、もう少し砂浜寄りで狙った方が真正面なのかもしれない…。
この写真は、18時前に会場をウロウロしたときの写真ですが、この防波堤みたいなヤツから西側は場所取りされているのですが、砂浜側は結構ガラガラなんですよね。なんなら、この時間でも全然最前列狙えたようなレベル。
普通に考えると、「この防波堤みたいなのが映っちゃうかな…」って思うけど、実際に撮影するときは水面はギリギリでちょっと入れるぐらいじゃないと花火が入りきらないぐらいなので、たぶん映らないと思うんですよね。それよりも、最前列で気楽に撮影するってことを優先した方がいいかもしれません。
何なら、浜坂みたいに砂浜で出来るだけ前に…って考えれば、もう少し遅い到着でも全然余裕な気もします。
それにしても、待っている間が日差しが暑かった!。浜坂の時は、日が陰ってきた16:30頃から会場に向かったので良かったのですが、今回は絶対暑いのは分かっていたので、日傘を持参してました(こういう時にサーキットでの経験と装備が活きてきます)。ただ、日を避けると、海から気持ちいい風が随時吹いていたので、気温的に暑いというよりも、日差しが暑いっていう印象でした。
ちなみに、ちょうど太陽の日が山に隠れたのは、18:45ぐらいでしたね。その点は、浜坂の方が山が近いので日が陰るのは早いです。
ただ、花火あるあるですが、日が陰ってくると、一度風が止んで、風向きが陸から海向きに変わるんですよね。これが、花火的にはいいのですが、我々としては、この日が陰ってからの方が妙に暑かったです。
ちなみに、機材は浜坂の時と同じで、スチルはα7RIVにSEL1635Z、動画はα6400にSEL1018という組み合わせ。ホントは、スチルにもう1台、SEL24105Gを使って縦構図用のカメラも用意しようかと思いましたが、今回は列車参戦ということもあり、荷物を増やしたくなかったので止めました。
ちなみに、今まであんまり意識してませんでしたが、17時台にワーッと漁船が10台ぐらい出て行くので、湾の中に入らせないように警備するのかな?と思っていたら、単純にイカ釣船だったようです。過去写真を見返しても、確かにあったようですが、今回は結構多かったような…。
逆に言えば、浜坂の花火ってあんまりそういうの気にならないんですよね。浜坂は漁自体を休んでいるのかもな…。
それでは作品をどうぞ
それでは作品をいくつかご紹介。
基本的な設定は浜坂の時と同じで、ISO-100のWBは4000K。
今回、とりあえずF13スタートで、いたって香住ではスタンダードな露出から始めたけど、天候が良かったこともあってか、浜坂のように少し明るい空を絡めることが出来ました。
香住の花火って、3分ぐらいの花火と3分ぐらいの休憩を交互に10部に分けてやっていき、各部の最後にスターマインがドーンと来るというのがパターンだったのですが、今回はそれを少し外していて、序盤2~3割ぐらいのところでスターマインをやってしまって、最後にデカいヤツを一発で終わらせるという形に変えていた印象です。
こう見る、F13でもういいんじゃないかなと。
しかも、13秒とか18秒とか結構長い露光でもこれだけオーバーにならずにイケているんだから、いいでしょう。しかも、ここまで撮れれば、もう比較明合成とかいいんじゃね?って感じです。
ただ、今回の反省点は、省電力モード(パワーセーブ)ですな。打ち上げと打ち上げの待っている間にパワーセーブになってしまい、レリーズを押しても撮れてないというのが何度かありました。動画側では何となくその意識はあったのですが、スチル側でも同じ事がおきてしまい、来年はわざと長い時間に設定しておく必要があるなと痛感しました。
最後のフィナーレのところだけは、F18で撮りました。
冒頭にも掲載した、最後の最後のスターマインですが、会場ですぐに見返した時は露出オーバーで白飛びっぽくなっていて、「あ~、やっちゃったな…」って思ってましたが、帰宅してRAW現像すると生き返りました。やはり、こういう所がフルサイズって何気にRAW耐性強いな~ってつくづく感じます。
逆に言えば、あれがF18でイケるなら、もうF値については、1~9部はF13でいって、最後のフィナーレのところだけをF18でっていう感じでいい気がします。
動画も少し設定を変える
動画についても、基本的な感じは浜坂の時と変えていません。
XAVC 4K 24p 100M、1/30s、3500Kですが、F値はF6.3、ISO-AUTO(最小400-最大1,600)と少し暗めにしました。ただ、やっぱりこうしてみると、少し暗かった感じもしますね。
あと動画に関しては、録画開始のタイミングが例年になく難しかったです。香住の弱点って、場内アナウンスがなかなか聞こえないんですよね(その点は浜坂の方がよく聞こえる)。なので、提供読みが終わって、「では、どうぞ!」が聞き取りづらかった。
今思えば、録画を回しっぱなしでも良かったのかもしれませんが、バッテリーのことやらあとの編集のこともあって、それぞれの部ごとで切ってました。しかも、リモコン操作はやはり録画漏れがあったり、先のスチルと同じでパワーセーブになっていて反応しなかったりで、4部がごっそり録画漏れしてたりと最悪でした。
途中、その点の反省から打ち上げが終わったら録画を一度切って、すぐに録画を始めるようにしました。α6400はバッテリーが小さいので、1時間の撮影がなかなか厳しいんですよね。
楽だけど割と暇な帰路
最後の打ち上げが終わったのが20:58。例のごとく、あわてて片付けをしますが、今年はJRだし、列車の時間も十分に余裕があるので、落ち着いて忘れ物が無いか注意をして整理します。
で、撮影場所を離れたのが21:03。七日市の交差点までは車両進入禁止になっていますが、両サイドの歩道があるので、思ったほどの混雑ではありません。また、七日市の交差点から駅側も、タイミングがタイミングだけに、それほど進入してくる車も少なく、割と普通にあるけます。
香住駅に到着をしたのが21:11。会場から歩いて実に8分。行きのことも考えても、やっぱりそんなもんな気がします。10分程歩けば、駐車場を気にしなくてもいいので、やはり、香住の花火はJRを使った方が格段に楽です。
それにしても、往きの浜坂駅でも思いましたが、ホームに電光掲示板が無いので、止まっている列車が何処行きなのか、次の列車がどのホームに来るのかがサッパリ分かりません。もしかしたら、改札の手前に貼ってあったみたいですが、少なくとも私は気づかないレベルでした。JRさんもこれだけの人数が応援で来ているのだから、少なくとも「豊岡方面 21:43発 3番のりば」とか紙を持っててくれてもいいような…(面倒くさいなら、ホームにある待合室の壁に貼って置いてくれてもいいと思うけど…)。
実は私自身、「浜坂行きは何処のホーム?」って駅員さんに聞こうと思ったぐらいでしたが、別の人が聞いていたのが聞こえたので、直接は聞かず2番ホームで待つことに。
それにしても、想定はしていましたが、実質50分近く、ホームで列車を待っていました。香住駅には大きなフリースペースのような待合室があるので、そこで待っていても良かったのですが、何より実はトイレが改札過ぎた後のホーム側にあったので、そのままホームに入っちゃったんですよね…。
21:43発の4両編成の臨時列車・豊岡行き(終電)が出発。ギュウギュウって程ではないけど、結構満員でしたね。それにしても、出発数分前に駅に到着してた人が結構いたけど、皆さん、時間に余裕見て来ましょうね。こんなド田舎で終電逃したら終わりですから…。
一方、写真はないですが、浜坂行きは2両編成で22:09発が最終便。もう一本早い列車は、打ち上げ終了間際の20:52発なので、実質的にこの最終列車に乗るという一択しかありません。
さすがに、こちらも終電ということで、事前のお客さんは数人しか乗っていなかったので、ほとんどのお客さんが座れるレベル。たぶん、この浜坂行きに乗ったのが100人ぐらいだったのかな?。やっぱり、豊岡方面と比べると、明らかに浜坂方面は少ない。逆に言えば、花火目的でJR利用はそれぐらいしかいないってことです。
で、浜坂駅に22:33に到着をして、22:46発の鳥取行きに乗り換えます。
ただ、ここでも案の定、浜坂駅到着前に車内では「鳥取方面はお乗り換えです」の案内しかなく、何番ホームかも分からない状況。辛うじて、時刻表の「①」の数字を見て、たぶん1番ホームなのかな?って思うし、その1番ホームに入ってきた鳥取発浜坂行きの列車が、たぶん折り返し運転なのかな?って思うけど、出発間際にならないと鳥取行きってアナウンス無いから、ホント、妙なハラハラ感がありました。
にしても、たぶん浜坂駅から鳥取行きに乗り換えた人が20人ぐらいだったかな?。その中で、撮影ガチ勢は私ぐらいしかいませんでした。
ということで、無事に23:07に岩美駅に到着しました。過去の経験からすれば、1時間近く遅い帰宅にはなりましたが、駐車場のことを心配しなくてもいいという面ではいいと思います。あとは、年によって列車の時刻や接続が微妙に変わると思うので、その点は要注意といえるでしょう。