結婚式・披露宴の撮影に挑戦してみた2016(2016.07.11)
久しぶりの結婚式写真
これまで、私が撮影してきた結婚式写真は、
・2013.03 姉の結婚式
・2013.08 友人の結婚式
・2014.10 元後輩の結婚式
の3回。特に、1年半程前の元後輩の結婚式は、はじめて本格的にカメラマンを頼まれて、なかなかのプレッシャーで大変だったことを今でも覚えています。
それで、今回の撮影は、従兄弟の結婚式の撮影となります。そもそも、今回は結構アットホームな結婚式になる感じで、司会からビデオカメラマンから、親戚みんなで分担するような感じになり、まあ私は「写真カメラマンならするぞ!」ってことで、カメラマンをすることに。
思い切って、Eマウントにラインナップを限定してみた
実は、今回の撮影でギリギリまで結構悩んでいたのは、機材のラインナップだったんです。
というのも、前回の結婚式のときは、まだ私はAマウント機しか持ってなかったんですよね。
だから、自然とこういうラインナップになっていたのですが、今ではAマウント機はα77Ⅱの1台しかなく、あとはEマウント機が3台ある状態。これをどうレンズと組み合わせるのかが悩みどころなんです。
普通に考えれば、使用頻度の高いα77Ⅱに16-50mm F2.8を装着して、α6300に70-200mm F4、α6000に10-18mm F4というのが妥当な組み合わせだと思うんですよね。いや、私も結婚式の前日までそう考えていました。
ただ、α77Ⅱだとやっぱりデカイし重い。それに、何気にα77Ⅱよりもα6300の方が高感度に強いし、16-70mmというレンズが何気に便利そう。かといって、α77Ⅱにナナニッパレンズって、どれだけ大げさな撮影だよって感じになるし…。
ということで、今回の装備は、
・α6300 + E 16-70mm F4
・α6000 + FE 70-200mm F4
・NEX-5T + E 10-18mm F4
の3台体制にしてみました。これだと、以前までと違って、10~200mm(35mm換算15~300mm)まで穴がなく、すべての画角を押さえることができますからね。
結果レポート
やっぱり難しいけど、徐々に楽しめる余裕も…
やっぱり、結婚式は難しい。ただ、何でだろう…今回の撮影は結構余裕がありました。それは、まずもって式自体がアットホームなものだったというのもありますし、通常2時間にあれこれ埋め込まれている式が多い中で、3時間をかけてゆっくりした進行だったので結構余裕がありました。
過度な顔認識への過信は禁物
これは、前回も言えたことですね。結構、いいところで新婦にピントが合わず、後ろの人にピントが合うというのがちょくちょく発生していました。今回もAF-Cで撮影していましたが、顔認識をオフにすれば、通常一番手前のものにピントが合うのでそうしてもよかったし、DMFにしてもよかったのですが、なぜかそのままで撮影してしまいました。
今回はそれでも、AFポイントを移動させる余裕がありましたが、この点はα77Ⅱの方が操作性はいいかもしれないですね。
被写体が披露宴は動き回ることがあるので、披露宴はAF-Cは必須だとは思いますが、結婚式は、そんなに動き回ることはないので、結婚式はDMFで良かったような気がします。
レンズ評価はハッキリと出ました
◆E 16-70mm F4 OSS
これまで、Aマウント機で撮影していた頃は、16-50mm F2.8で撮影していたのですが、正直、50mmが70mmに伸びるだけで、こんなに撮影しやすいとは…という印象でした。誰かが挨拶をしている様子とか、あとの望遠レンズを出さなくても、十分70mmで撮れてしまいます。しかも、70mmでそこそこ寄れるので、料理もこれで撮れてしまう。
さらに、α6300に装着をした状態での軽快な撮影フィーリングもあって、「いやいや、改めて惚れ直したなぁ…」という印象でした。これなら、あえて18-105mm F4 OSS Gという選択肢も悪くないように思います。
◆FE 70-200mm F4 OSS G
あんまり出番がなかったです。やっぱり、1つは会場が狭くて、それほど使うチャンスが無かったという点。あと、F4というのが、やっぱりボケ感としては物足りなさがありますね。本当はナナニッパレンズが使いたいところです。
◆E 10-18mm F4 OSS
今回は、結婚式の方で、ちょくちょく活躍するという感じで、披露宴の方ではあんまり活躍しませんでした。
といいながら、いつものカットは撮りましたけどね。こじんまりした会場だったので、16mmでも撮れなくはないですね。
今回の会場について総まとめ
結婚式:長田神社
これまで、あちこちの結婚式に参加してきましたが、キチンとした神社で結婚式を挙げるというのは初めてでした。しかも、長田神社での様子って、ネットで検索してもほとんど出てこないので、事前情報を仕入れることが出来ず、結構不安な状態で参加しました。
式中の撮影は、カメラマンはOK
まずもって、一番心配していたのはここです。式の関係者に、朝一で話をしていたときも、「もしかしたら、式中は写真は撮れないかもしれません」と言われていました。ただ、実際に始まる前に宮司さんと話をしたら、通常の人はダメだけど、カメラマンの方はOKですとの回答。しかも、拝殿に着いてからも、「上の段に上がることと、前方を横断すること以外は動いてもらっても大丈夫です」とのことで、下手な式場での神式の撮影よりも逆に撮影しやすかったです。特に、拝殿の周りには外縁があるので、そこを回れば新郎側・新婦側に移動することは可能。後から思えば、もうちょっと動いておけばよかった…と思うぐらいでした。
境内には撮影スポットはいろいろ
そして、何より、宮司さんが本当にいい方で、式が終わった後に、拝殿内で写真撮影をさせてくれたり、境内にある大きなケヤキの木の所で撮影するといいですよ、とかいろいろアドバイスをしてくれて、本当に助かりました。また、境内には池や石橋も多く、新緑をバックに撮影するには、本当に絵になるスポットが多いです。
そういった意味では、神社で撮影するメリットの1つなのかもしれませんね。ただ、雨が降ったら、すべてが台無しな気もしますが…。
注意をしたい駐車場
長田神社の注意点としては、まずは駐車場でしょう。境内にある駐車場は、6~7台ぐらい駐車したらいっぱいというぐらい狭いです。そもそも、送迎も含めて、どういう体制なのかは気をつけておく必要があると思います。特に、カメラマンさんは荷物も多いですし…。
一様、県庁の裏のあたりなので、県庁の駐車場を活用することも出来なくはないですが、何より距離がそこそこありますからね…。
広角レンズは必須
祭殿はとにかく狭い。全体を撮ろうにも、後ろにこれ以上下がれない…というのが多いので、何かと広角レンズが重宝します。実際、結婚式の撮影の13%ぐらいが、10-18mmの広角レンズでした(実際は、式中以外も神社での撮影があったので、本当の式としての比率はもっと高いと思われる)。魚眼となるとちょっとクセがあるので、パパッと雰囲気を撮るには、広角レンズがいいと思います。
逆に、望遠レンズは使いようが無いです。APS-Cで70mm(35mm換算で105mm)があれば、2ショットの新郎新婦が撮れます。むしろ、どうしても人が密集している分、新郎新婦の背後に親族が見切れてしまうことが多いので、50mm F1.8の単焦点レンズなんかがあるといいかもしれないですね。
もし、私がもう1度同じように撮影するなら、16-70mm F4・10-15mm F4・50mm F1.8という感じで、望遠レンズは無しで撮るかな。
披露宴:こぜにや
実は、そもそも「こぜにや」って、私、初めてだったんですよね。だから、内装も何も見たことがなかったので、あんまり想像出来ていませんでした。
野外での集合写真
披露宴が始まる前に、ゲストが揃った段階での集合写真。正直、会場に到着した段階で、「どこで撮影をするんだろう?」とは思っていました。てっきり、披露宴会場の入口あたりのロビーでもするのかな?と思っていたら、なんとなんと、まさかの玄関でした。この日、天気が良かったので外で出来ましたが、雨が降ったら何処でするんだろう?
で、この野外での写真、ボカしを入れているので分かりにくいですが、ゲストの皆様は南東側を向いています。時間はほぼお昼。斜光条件ではありましたが、本当はフラッシュを焚きたいぐらいな感じでした。実は、ちょっと試しに何枚かストロボ焚いたものも撮ったのですが、光量が足りそうになかったので、焚かずに撮りました。
あと、この写真、ゲスト側はただ立っているだけ。特別、ひな段があるわけではありません。なので、カメラマン側が脚立で2段ほど上がって、やや斜め上から撮影しています。正直、これでギリギリなぐらいで、本当は大きな三脚でもう2段ぐらい上がりたいぐらいでした。
光源と明るさが異なる披露宴会場
普通の披露宴会場だとこんなことってあんまりないと思うのですが、今回の会場は結構大変でした。
というのも、今回の披露宴会場は、座敷に椅子という感じの会場だったのですが、新郎新婦のいる上座は完全に蛍光灯による光源なのに、逆側の下座は障子越しに太陽光が入る状況。しかも、この日は天候が良かったということもあり、撮影する向きによって完全にホワイトバランスが崩れてしまうパターンでした。
無論、撮影時は太陽光で固定をしておいて、RAW現像に3500K前後に補正をしたのですが、まぁ大変でした…(;´Д`)。これは、本当、カメラマン泣かせです。
個人的にはテーブルフォトは大賛成
今回の披露宴は、キャンドルサービスというタイプではなく、新郎新婦がテーブルを周りながらケーキを配り、その時にテーブルフォトを撮影するというパターンでした。
私的には、このテーブルフォトって大賛成です。以前、姉の結婚式の時がそうでした。ゲストの方々って、いくら親戚であっても、新郎新婦と写真を撮りたいもの。一番いいのは、前の席で一緒に撮るのがいいのでしょうが、なかなか大変。そうなれば、こうやってテーブルを回って写真を撮れば、必ず写真が残りますからね。キャンドルサービスは、ある意味新郎新婦の自己満足ですから…。
ただ、今回はなかなか大変な場面も。先にも述べたとおり、下座は横方向から障子越しに太陽光が入る状態で、かなり明るい状態。この障子をバックに撮影をすると、結構強い逆光でした。これも、RAW現像時にハイライトを押さえて、ダイナミックレンジを広く取る感じに補正しましたが、もちろん完璧に直る訳では無いですし…。