岡山国際サーキットガイド Part.1
サーキットデビュー編え
(最終更新:2022.02.11)
年が明けて、あと2ヶ月もすればモータースポーツシーズンも開幕してきます。
実は、今でこそサーキットにバンバン行くようになった私ですが、サーキットデビューしたのは、実は2013年3月。だから、まだ3年ぐらいのもんです。でも、初めてサーキットに行くのに、どうやっていけばいいんだろうか?どうすればいいんだろうか?、いろいろな不安を持ちながら行ったのを今でも覚えています。
そこで、今回は、もっと気軽に岡山国際サーキットに足を運んで貰えたらと思って、記事を書いてみることにしました。
そもそも、サーキットってどんなイベントがあるのか?
岡山国際サーキットの場合、大きく分けると2つに分けられます。
①通常営業日(走行日)
こちらは、プロ・アマチュア問わず、スポーツ走行が行われている日です。こちらで予定を確認することが出来ます。この通常営業日は、特別なことがなければ、1人600円を支払えば入場することが可能です。
また、通常はライセンスを保有していないと、サーキット内を走ることは出来ないわけですが、岡山国際サーキットの場合は、各走行時間の合間に『体験走行』としてサーキットを実際に自分の車で走ることが出来ます(2周1,000円)。過去、F1も開催されたことのあるサーキットをこんなに気軽に走れるなんて、なかなかありませんからね。
ちなみに、通常営業日に占有走行としてサーキットが貸し切られているときに、SUPER GTやスーパーフォーミュラなどの開発テストなどが行われていることもたまにあります。そういった場合は、モータースポーツ系のサイトに紹介されることがありますが、それも通常営業日なので600円で見ることができます。2014年12月にあったスーパーフォーミュラのテストはまさにそれでした。
②イベント開催日
いわゆるレースの日です。レースといっても、SUPER GTやスーパーフォーミュラのような全日本選手権的な大きな大会から地方大会のようなケースもありますし、スポーツカーやチューニングカーが集まるようなイベントが開催される時もあります。
主立ったものは、コチラのページに掲載されているので参考にしていただければと思いますが、だいたい、春のSUPER GT、秋のフォーミュラ・スーパー耐久・スーパーバイクというのが、ここ数年の流れでしょうか。以前はもうちょっと分散していましたが、近年はSUPER GT以外は秋の2ヶ月間ぐらいに集中している感じです。
岡山国際サーキットで開催される大きなイベント
①SUPER GT
国内の4輪モータースポーツのトップカテゴリーと言っていいでしょう。2004年までは、全日本GT選手権(JGTC)と呼ばれていましたが、2005年から今の「SUPER GT」という形になっています。
ハコ車とかGTカーと呼ばれる市販車を改造したような車両でのレースです。このSUPER GTが他の似たようなレースと一番違うのは、1つは1台のマシンを2人組で途中ドライバーが交代してレースを行う点と、事前のレースまでのポイントに応じてハンデが課されるので、強いチームが独走することが無いので、バトルも多いとういことです。
さらには、GT500とGT300という2つのカテゴリーがあり、GT500はドイツのDTMと共通のモノコック等を使用し、まさにレーシングカーとして設計された車両で、レクサス・日産・ホンダの3つの車両が走ります。それに対して、GT300は、いわゆるFIA-GT3と呼ばれる市販車ベースのレーシングカーで、BMW・メルセデス・日産・フェラーリ・ポルシェ・ランボルギーニなど、世界のスーパーカーが戦うカテゴリー。この2カテゴリーが混走することで、下位カテゴリーのマシンを利用してのオーバーテイクなども1つの見所です。
しかも、近年のレースでは珍しく、タイヤメーカーがワンメイクではなく、複数メーカーが各車に合わせたスペシャルタイヤを用意するので、天候・サーキットなどによるタイヤのポテンシャル差も意外と無視できません。
こういった状況により、毎戦、優勝者が変わるぐらいとにかく乱戦になるというところが、国内での人気に繋がっているのでしょう。
先にも述べたとおり、現状、国内モータースポーツの中では、F1を除けばトップなので、観客数や盛り上がりも一番のイベントだと思います。特に、岡山国際サーキットは、ここ数年は開幕戦として開催されることが多く、さらにレースとしても、季節的なこともあって天候が絡むことが意外と多く、毎年終盤にドラマが起きることでも有名です。
②SUPER FORMULA
国内の4輪モータースポーツのトップカテゴリーのもう1つで、フォーミュラカー(オープンホイール)の国内最高峰の全日本選手権。以前は、フォーミュラ・ニッポンという名称で開催されていましたが、2013年よりSUPER FORMULAとしてスタートしています。
マシンはダラーラ社製のSF19という車体を使っていて、コーナリング速度はF1よりも速いとも言われ、実際にF1を開催していない国内サーキットでは、軒並みコースレコードを塗り替えるぐらい速い車体を使っている。ただ、その車体とタイヤは1メイクで、エンジンがトヨタとホンダの2社。ということで、マシンによる差があまりなく、真の意味でドライバーによる差が出るということもあり、『日本一速い男 決定戦』と呼ばれることもあります。
また、他のフォーミュラーカーと異なるのは、オーバーテイクシステムがあり、その使用状況が分かるランプがマシンに付いているのも特徴。
その一方で、どうしても上位に食い込むドライバーが似たようなばかりになったり、決勝レースでのオーバーテイクが難しく、決勝レースよりも予選重視になってしまうこともあり、国内最高峰のフォーミュラでありながら、SUPER GTほどの盛り上がりに欠けているのが実情でもある。
岡山国際サーキットでは、しばらく開催されていなかったが、2015年に久しぶりに開催されることになりました。
2017年までは初夏の5月開催だったのですが、2018年以降は秋の9月開催に変更になっています。
ちなみに、2019年からはSFと併載でTCR Japanが行われるようになり、レース日程としても盛り上がりが出てきています。
ただ、残念ながらコロナ禍の影響等により、2021年シーズンから岡山国際サーキットでのSUPER FORMULAの開催が中止されています。個人的には是非復活してほしいです!
③スーパー耐久
市販車を改造した車両によって行われるハコ車のレースで、名称からも分かるとおり500kmまたは3時間程度の耐久レースで行われる。よく省略して「S耐」と呼ばれている。
SUPER GTも市販車ベースのGT3カーが走っているが、S耐の方が車種の幅が非常に広く、複数のクラスにカテゴライズされているが、GT3カーからフィット・ヴィッツ・デミオといったリッターカーまで揃っている。そのため、SUPER GTよりもS耐の方が身近で好きだというファンも少なくないです。
あとは、SUPER GTに次いでレースクイーンの数は多いのにお客さんの数はSUPER GTほどではないし、如何せん、スケジュール的にもゆる~い感じがあるので、レースクイーンの撮影を目的としている方は、S耐からチャレンジしてみるのもいいと思います。
2018年以降は、岡山戦がS耐のおける最終戦という扱いになってきていますね。
④スーパーバイク(全日本ロードレース選手権)
2輪バイクの国内最高峰の選手権。わざわざ「ロードレース」としているのは、バイクの場合、モトクロスもあるため。2005年から「MFJ SUPERBIKE」という名称になったようだが、同じように「スーパーバイク世界選手権(SBK)」があるためか、実際には「全日本ロード」と呼んでいる人の方が意外と多かったりします。
バイクの性能によっていくつかのクラスがあり、最高峰クラスのJSB1000は、有名な鈴鹿8耐のレギュレーションにほぼ準じている。(ちなみに、鈴鹿8耐はFIM世界耐久選手権の1戦であり、全日本ロードレースとは別)。
まずは規模の小さいレースから行ってみるといい
こういったイベントに対しては、ほとんどの場合が、コンサートなどと同様にチケットが必要です。料金はイベント内容によって異なりますし、場合によっては当日券と前売り券があり、値段が違うケースもあります。
ちなみに、岡山国際サーキットのイベントの発表されている入場者数(決勝日)を見てみると…
レース | 観客動員数 |
SUPER GT | |
SF | |
S耐 |
といった感じ。やはり、SUPER GTは、国内一番人気とあってかなりの集客。ファン感はともかく、本戦の方は駐車場チケットの争奪戦を覚悟しないと、行くことすら大変だったりするので、そこが考えどころ。その一方で、ファン感より下のレースは、駐車場確保はそんなに難しくありません。
雰囲気がつかみやすいファン感や公式テスト
そこで、私がオススメをしたいのが、3月に行われるファン感謝デーです。よく、”ファン感”と略されることが多いですが、実際は、SUPER GTの開幕直前の公式合同テストです。鈴鹿でもファン感(最近はモーフェス)をしていますが、あちらは無料ですが、岡山国際の方は2,000円かかるので、”それでファン感っておかしくないか?"という議論は毎年ありますが…。
★2022年情報★
以前は、中学生以下無料、女性も無料でしたが、このコロナ禍の状況もあって基本有料となっていますが、SUPER GT開幕戦の前売券購入者は無料というものに変更になっています。
ただ、このファン感、実は私もデビューはこれだったんですよね。公式テストとはいえ、午前・午後の2時間ずつぐらいは走行されるし、台数も多いので、結構しっかりと撮影はできます。しかも、昼にはピットウォークが無料なので、マシンに近づくこともできますし、運が良ければドライバーのサインなんかがもらえてたります。ただし、あくまでテストなのでお姉様方はいませんので悪しからず。
そして、通常は有料なことがほとんどなパドックエリアもこの日はパドックフリー。結構、ここでも選手がウロウロしています。確かに人が多くて混雑はしますが、雰囲気は十分掴めてもらえるのではないかなぁと思います。特にSUPER GT本戦に参加する人は、事前の下見としてはちょうどいいと思いますよ。
★2022年情報★
このコロナ禍の状況もあり、2021年に続いて、2022年もパドックエリア(A・Bパドック)内は入ることが出来ませんし、ヘアピンからリボルバー~パイパーあたりのCパドックにも入ることが出来ません。ご注意下さい。
また公式テストは、SUPER GTだけではなく、スーパーフォーミュラでも行われることも過去にはありました(ここ数年は無いですね)。ただ、ファン感以外は、サーキットから公式な発表がされることはないので、モータースポーツ情報サイトなどを日頃からチェックをして情報を入手する必要があるでしょう。